異動で学校を離れても、かつて担任した教え子たちのことは、いつまでも特別な存在ですよね。
「あの子たちが、もう卒業か…」と感慨深い気持ちになると同時に、「元担任として、何かお祝いの気持ちを届けたいな」と思うのは、先生として自然な気持ちではないでしょうか。
そんなとき、心を伝える方法として最適なのが「祝電」です。
とはいえ、いざ送ろうとすると疑問や不安が出てきますよね。
「前任校に迷惑をかけないかな…」
「どんな文章を書けば、子どもたちの心に響くだろう?」
「宛名や差出人って、どう書くのが正解?」
「そもそも郵送で送っても大丈夫?」
この記事では、こうした疑問をすべて解消できるよう、元担任が祝電を送るときに知っておきたい情報を網羅的にまとめました。学校現場の事情を踏まえた「失敗しないマナー」から、そのまま使える豊富な文例、郵送時の注意点、さらには手作り祝電のアイデアまで、必要な情報をこの1ページにぎゅっと凝縮しています。
読み終わる頃には、自信を持って大切な教え子たちへ祝電を届けられるようになっているはずです。ぜひ最後までお付き合いください。
元担任が押さえておきたい祝電の基本マナー4つ
せっかくのお祝いの気持ちも、マナーを知らずに送ってしまうと、前任校の先生方に余計な負担をかけてしまうことがあります。まずは、元担任として最低限押さえておきたい4つの基本マナーを確認しておきましょう。
マナー1:卒業式の日程は必ず事前に確認する
「確か3月の第3週だったはず…」という曖昧な記憶だけで準備を進めるのは危険です。同じ市区町村内でも、学校によって卒業式の日程が異なるケースは珍しくありません。正確な日程を把握することが、すべての準備の出発点になります。
日程を確認する方法としては、主に2つあります。
1つ目は、前任校にいる親しい同僚の先生に直接聞く方法です。「○年度卒業生の卒業式、いつか教えてもらえますか?」と一言聞けば、たいていは快く教えてもらえるでしょう。これが最も確実で早い方法です。
2つ目は、市区町村の教育委員会のウェブサイトを確認する方法です。「市立小学校卒業式の日程について」といった形で、管轄する学校の日程が一覧で公開されていることがあります。誰にも知られずに確認したい場合は、こちらの方法が便利ですね。
マナー2:到着は「卒業式の2営業日前まで」がベスト
祝電を送るタイミングは、早すぎても遅すぎてもいけません。理想は「卒業式の2営業日前まで」に学校へ届くように手配することです。
なぜ2日前なのかというと、卒業式前日の学校現場は想像以上に慌ただしいからです。先生方は最終リハーサル、体育館の設営、配布物の確認など、分刻みのスケジュールで動いています。そのタイミングで祝電が届くと、すでに決定済みの掲示レイアウトを急遽変更したり、対応できる人を探したりと、余計な手間を発生させてしまう可能性があります。
2日前までに届いていれば、先生方が比較的落ち着いた時間帯に、「○○先生からだ!」「どこに飾ると子どもたちが喜ぶかな?」と、掲示場所をゆっくり検討する余裕が生まれます。この「心の余裕」をプレゼントすることも、元担任としての大切な配慮といえるでしょう。
マナー3:思い出の写真は使わないのがベター
「子どもたちとの思い出の集合写真を添えたい」という気持ちは、とても自然なものです。しかし、祝電においては、その気持ちをぐっと堪えるのが実は最高の配慮になります。
理由は、あなたが異動した後に転入してきた生徒への心遣いです。
祝電は卒業生全員に向けたメッセージであり、体育館の壁に掲示されて多くの人の目に触れます。その写真に写っていない転入生は、「自分だけ輪に入れない」と感じてしまうかもしれません。また、卒業アルバムの撮影後に転校してきた生徒も同様です。
主役である卒業生全員が、誰一人取り残されることなく晴れやかな気持ちで卒業式を迎えられるように。元担任としての深い愛情は、あえて写真を載せないという形で示しましょう。
マナー4:派手すぎる祝電は避ける
電報サービスには、ぬいぐるみ付きやバルーン付き、オルゴール付きなど、豪華な商品がたくさんあります。個人的なお祝いならこうした華やかなものも素敵ですが、学校の卒業式に送る祝電としては、少し配慮が必要です。
卒業式では、卒業生やその保護者、来賓、地域の方々など、多くの人から祝電が届きます。あまりに目立つものを送ると、他の祝電とのバランスが取れなくなったり、先生方が飾る場所に困ったりすることも。
シンプルで上品な台紙タイプの祝電を選ぶのが、学校行事においては最もスマートな選択です。
こんなときは送らない方がいい?祝電を控えた方がよいケース
「祝電を送りたい」という気持ちは素晴らしいものですが、状況によっては送らない方が適切な場合もあります。以下のようなケースに当てはまる場合は、一度立ち止まって考えてみてください。
異動してすぐ(同じ年度内)の場合
年度途中で異動した場合、その年度の卒業式に祝電を送るのは少し早いかもしれません。数ヶ月しか担任していない学年の卒業式に祝電を送ると、長く担任された先生との関係性のバランスが気になる場合もあります。
もちろん、強い絆があれば送っても問題ありませんが、「送るべきか迷う」という状態なら、今回は見送って、次の機会を待つのも一つの選択肢です。
担任期間がごく短かった場合
産休・育休の代替で数ヶ月だけ担任した場合や、病気療養の代替で短期間だけ関わった場合なども、祝電を送るかどうかは慎重に判断した方がよいでしょう。
子どもたちとの思い出が薄いと、祝電の内容も一般的なものになりがちです。形式的な祝電よりも、心からのメッセージが込められた祝電の方が、子どもたちの心に響きます。
前任校との関係が良好でない場合
何らかの事情で前任校との関係がこじれてしまった場合は、祝電を送ることで余計な波風を立てる可能性もあります。子どもたちへの気持ちは大切ですが、学校全体の雰囲気も考慮した上で判断しましょう。
すでに多くの元担任が送ることがわかっている場合
6年間で複数の先生が担任を務めた学年の場合、元担任全員が祝電を送ると、掲示スペースの問題が生じることがあります。同僚と連絡を取り合って、まとめて一通にするか、代表者が送るかなどを相談するのもよいでしょう。
心に響く祝電メッセージの作り方
マナーを理解したら、次は祝電の中心となるメッセージ作成です。「自由に書いていい」と言われると逆に悩んでしまうものですが、基本の構成とポイントさえ押さえれば、気持ちの伝わる文章は誰にでも書けます。
基本の構成は「お祝い→思い出→エール」の3ステップ
祝電のメッセージは、以下の3つの要素で構成すると、まとまりが良く、気持ちが伝わりやすくなります。
まずは「お祝いの言葉」から始めましょう。「卒業おめでとう」「ご卒業を心からお祝いします」など、ストレートに卒業をお祝いする言葉を冒頭に置きます。
次に「具体的な思い出」を入れます。子どもたちと共有したエピソードに触れる部分で、ここがあなただけのオリジナルメッセージになります。「みんなで力を合わせた運動会」「クラス全員で挑戦した合唱コンクール」など、具体的な情景が浮かぶ言葉を選ぶと、より心に響きます。
最後は「未来へのエール」で締めくくります。中学生になる子どもたちの未来を応援する、前向きで希望に満ちた言葉を添えましょう。
この3ステップを意識するだけで、文章が格段に作りやすくなりますよ。
避けた方がよいNG表現・言葉
祝電は多くの人の目に触れるものなので、表現には少し注意が必要です。以下のような言葉や表現は避けた方が無難でしょう。
まず、「忌み言葉」と呼ばれる縁起の悪い言葉は避けましょう。「終わる」「落ちる」「崩れる」「消える」「失う」といった言葉は、お祝いの場にはふさわしくありません。「小学校生活が終わり」と書きたい場合は、「小学校生活を締めくくり」などと言い換えます。
また、特定の生徒だけを褒める内容も避けた方がよいでしょう。「○○さんは特に頑張っていましたね」といった内容は、名前を挙げられなかった子どもたちが寂しい思いをする可能性があります。祝電は卒業生全員に向けたメッセージであることを忘れないでください。
ネガティブな思い出に触れるのもNGです。「最初は大変だったけど」「問題もあったけど」といった表現は、せっかくの晴れの日に水を差してしまいます。思い出を語るなら、ポジティブなエピソードに絞りましょう。
さらに、説教じみた内容や上から目線の表現も控えた方がよいですね。「もっと頑張りなさい」「しっかりしないとダメだよ」といった表現は、お祝いのメッセージとしては適切ではありません。
保護者への言及が長すぎるのも避けましょう。祝電の主役はあくまで卒業生です。保護者へのお祝いの言葉を入れる場合は、最後に一言添える程度にとどめておくのがベターです。
そのまま使える祝電文例集
ここからは、さまざまなシチュエーションで使える文例をたっぷりご紹介します。これらをベースに、あなた自身の言葉や思い出を加えて、オリジナルの祝電を完成させてください。
シンプル・定番の文例
ご卒業おめでとうございます。六年前、期待と不安を胸に小学校の門をくぐった皆さんが、こんなにも立派に成長されたことを、心から嬉しく思います。中学校でも、たくさんの素晴らしい出会いが待っています。自分の可能性を信じて、大きく羽ばたいてください。
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。小学校生活六年間で学んだこと、そして育んだ友情は、これからの人生を支える大きな宝物になるはずです。感謝の気持ちを忘れずに、希望に満ちた未来へ向かって歩んでいってください。
祝 ご卒業。輝かしい門出を心よりお祝い申し上げます。皆さんと過ごした日々が、昨日のことのように思い出されます。中学校でのさらなる活躍を、遠くから応援しています。
卒業おめでとう。皆さんの前には、無限の可能性が広がっています。時には雨が降る日もあるかもしれませんが、仲間と支え合い、自分を信じることで、きっと乗り越えられます。実り多い中学校生活となることを願っています。
ご卒業、誠におめでとうございます。小学校卒業は、人生の大きな節目の一つです。ここで得た学びと自信を胸に、次のステージでも自分らしさを大切に、いろいろなことにチャレンジしてください。
卒業おめでとうございます。六年間の小学校生活、本当によく頑張りましたね。楽しいことも、大変だったことも、すべてが皆さんの糧になっています。これからも一歩一歩、自分のペースで進んでいってください。
ご卒業おめでとう。皆さんの成長を見届けられたことは、私にとって大きな喜びでした。中学校という新しい世界で、たくさんの経験を積んで、さらに素敵な人になってください。
低学年の頃の思い出を交えた文例
卒業おめでとう!あんなに小さかった皆さんが、もう卒業なんて、時の流れの速さを感じます。担任をしていた頃、毎日元気いっぱいにドッジボールをしていた姿を、今でもはっきりと覚えています。あのエネルギーを、これからも大切にしてくださいね。
ご卒業おめでとうございます。私が担任だった○年生の頃、初めての漢字テストに一喜一憂したり、給食の時間を楽しみにしたりしていた皆さんの顔が目に浮かびます。一つずつできることが増えていったあの頃のように、中学校でも焦らず、自分のペースで成長してください。
卒業生の皆さん、おめでとう。休み時間に育てたアサガオが花を咲かせた時の、あの嬉しそうな笑顔を忘れません。これからも、小さな成功を喜び、命を大切にする優しい心を持ち続けてください。
卒業おめでとうございます。入学したばかりの頃、ランドセルに背負われているようだった皆さんが、今では頼もしいお兄さん、お姉さんになりましたね。あの頃の純粋な好奇心を忘れずに、中学校でも新しいことにどんどん挑戦してください。
ご卒業おめでとう。私が担任をしていた時、図工の時間に夢中で絵を描いていた皆さんの姿が思い出されます。何かに没頭できる力は、一生の宝物です。中学校でも、好きなことを見つけて、とことん打ち込んでくださいね。
高学年での成長に触れた文例
ご卒業おめでとう。高学年になり、委員会活動やクラブ活動でリーダーシップを発揮する皆さんの姿を、とても頼もしく感じていました。仲間と協力して何かを成し遂げる喜びを知った皆さんは、どこへ行っても大丈夫。中学校でのさらなる活躍を期待しています。
卒業おめでとうございます。最高学年として、運動会で下級生を優しくリードしていた姿、学校行事を支えていた姿は、本当に立派でした。あの責任感と思いやりは、皆さんを大きく成長させたはずです。その経験を誇りに、新しい世界へ飛び立ってください。
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとう。児童会役員として学校をより良くするために奮闘した日々は、かけがえのない財産です。あの経験で培った行動力と発想力で、中学校生活も思いっきり楽しんでください。
ご卒業おめでとうございます。修学旅行で班長として皆をまとめていた姿、卒業式の準備を率先して行っていた姿、すべてが素晴らしい思い出です。リーダーとしての経験は、これからの人生で必ず役に立ちます。
卒業おめでとう。六年生になってから、後輩の面倒を見たり、学校の仕事を積極的に引き受けたりする皆さんの姿に、大きな成長を感じました。その責任感を持って、中学校でも活躍してください。
6年間持ち上がりで担任した場合の文例
卒業おめでとう。一年生から六年間、皆さんの成長を見守ることができたのは、私の人生において何よりの宝物です。入学式で手をつないで歩いた小さな手が、今では私より大きくなった子もいますね。六年間の思い出は数えきれませんが、その一つ一つが私の心の中で輝いています。これからも、皆さんらしく歩んでいってください。ずっと応援しています。
ご卒業おめでとうございます。六年間、皆さんと一緒に笑い、悩み、成長できたことを、心から幸せに思います。入学式のあの日から、たくさんのことがありましたね。運動会、遠足、学習発表会、修学旅行…どの思い出も色褪せることなく、私の記憶に刻まれています。皆さんとの日々は、私にとってかけがえのない六年間でした。中学校という新しいステージでも、皆さんなら大丈夫。自信を持って進んでください。
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとう。一年生の入学式から六年生の卒業式まで、皆さんの担任でいられたことは、私の教師人生における最高の幸せです。小さな体で一生懸命ランドセルを背負っていた子たちが、今では立派な六年生。この六年間で、皆さんは本当にたくましく成長しました。これからの人生でどんな困難があっても、六年間で培った力があれば乗り越えられます。いつまでも皆さんの味方です。
ユーモアを交えた文例
卒業おめでとう!担任だった○○です。卒業と聞いて、嬉しいような、寂しいような複雑な気持ちです。でも、きっと身長も私より大きくなった皆さんが、新しい制服で活躍する姿を想像すると、やっぱりワクワクしますね。たまには小学校にも遊びに来てください。
祝 卒業!ついにこの日が来ましたね。皆さんと過ごした一年は、毎日が発見の連続で、笑ったり、一緒に考えたり、本当に楽しい日々でした。中学校でも、その元気いっぱいの個性を存分に発揮してください。先生は遠くから見守っています。
卒業おめでとう。給食のおかわりじゃんけんで毎日盛り上がっていた皆さんが、もう卒業なんて信じられません。中学校では部活動も始まりますね。勉強も運動も、給食も、全力で楽しんでください!
ご卒業おめでとうございます。掃除の時間にいつも楽しそうにおしゃべりしていた皆さん(ちゃんと掃除もしてね、と何度言ったことか!)。その明るさは皆さんの魅力です。中学校でも、周りを明るくする存在でいてください。
短めのシンプルな文例
卒業おめでとう。君たちが教えてくれた「全力で楽しむ心」を、先生はずっと忘れません。
ご卒業おめでとうございます。努力は必ず実を結ぶ。中学校でも頑張れ!
卒業おめでとう。たくさんの思い出をありがとう。君たちの未来が輝かしいものでありますように。
祝 卒業。君は君のままで素晴らしい。自信を持って、次のステージへ。
ご卒業おめでとうございます。いつでも君たちの味方です。遠くから応援しています。
卒業おめでとう。失敗を恐れず、挑戦を楽しんで!
祝 卒業。六年間、本当によく頑張りました。満開の桜のような、素晴らしい春を迎えてください。
卒業おめでとう。小学校で学んだことは、一生の財産。胸を張って進んでいこう。
ご卒業おめでとう。新しい世界には、新しい仲間が待っています。楽しみにしていてね。
卒業おめでとうございます。どんな時も、自分を信じる心を忘れないで。
保護者への一言を添えた文例
ご卒業おめでとうございます。六年間の小学校生活で、皆さんは心も体も大きく成長しました。中学校でも、たくさんの経験を積んで、さらに素敵な人になってください。遠くからいつも応援しています。末筆ながら、お子様の成長を温かく見守り、支えてこられた保護者の皆様にも、心よりお祝い申し上げます。
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとう。皆さんと過ごした日々は、私にとってかけがえのない思い出です。これからも自分らしさを大切に、一歩一歩進んでいってください。また、六年間にわたりお子様を支え、学校へのご理解とご協力をいただきました保護者の皆様に、深く感謝申し上げます。
オリジナリティを出すための「言葉の宝箱」
文例にほんの少し言葉を足したり、入れ替えたりするだけで、ぐっとあなたらしいメッセージになります。以下の「言葉の宝箱」から、ピンとくる言葉を見つけて、自分だけの祝電を作ってみてください。
「未来・希望」を表す言葉としては、未来、希望、大空、羽ばたく、飛び立つ、可能性、輝く、スタート、一歩、道、光、夢、扉、旅立ち、新天地、ステージなどがあります。
「気持ち・感情」を表す言葉には、嬉しい、楽しい、素晴らしい、感動、感謝、応援、期待、祈り、幸せ、宝物、誇り、喜び、温かいなどがあります。
「成長・挑戦」に関する言葉では、成長、挑戦、チャレンジ、努力、自信、力、経験、学ぶ、乗り越える、進化、前進、歩む、積み重ねなどが使えます。
「仲間・心」を表す言葉としては、仲間、友情、絆、思いやり、協力、支え合い、心、笑顔、優しさ、信頼、団結などがぴったりです。
宛名と差出人の書き方
祝電は、卒業生だけでなく、保護者や来賓、在校生など多くの人の目に触れます。誰が見ても「誰から、誰へのメッセージか」が一目でわかるように書くことが大切です。
差出人(あなたの名前)の書き方
「元担任」だけでは、異動の多い学校現場では誰だかわかりません。「何年生の時の担任か」と「フルネーム」をセットで書きましょう。
例えば、「元 ○年○組担任 ○○ ○○」「令和○年度 ○年生担任 ○○ ○○」「○○組 元担任 ○○ ○○」といった形式が適切です。
6年間担任した場合は、「令和○年度~令和○年度 担任 ○○ ○○」「○年間担任 ○○ ○○」などと書くとわかりやすいですね。
宛名(卒業生)の書き方
宛名は「学校名」「卒業年度」「卒業生全体への敬称」を明記します。これにより、後から見返した時にも、いつの卒業生に向けたメッセージかが明確になります。
書き方の例としては、「○○小学校 令和○年度 卒業生御一同様」「○○市立○○小学校 卒業生の皆様」「○○小学校 第○回卒業生の皆さん」などがあります。
祝電の送り方:郵送と電報サービスを比較
メッセージが決まったら、次はそれを届ける方法を選びます。「手作りして郵送」と「電報サービスを利用」の2つが主な選択肢です。それぞれの特徴を理解して、あなたの状況に合った方法を選びましょう。
手作り祝電を郵送する場合
手作りの祝電を郵送する場合のメリットは、温かみや気持ちが伝わりやすいこと、世界に一つだけのものが作れること、そして比較的安価に済むことです。費用は台紙や装飾品、郵送費を含めても500円から1,500円程度で収まることが多いでしょう。
一方、デメリットとしては、作成に時間と手間がかかること、デザインのセンスが問われること、材料を買いに行く必要があることなどが挙げられます。
郵送時の宛名の書き方ですが、封筒の表面には学校の住所と学校名を書き、「○○小学校 御中」と記載します。そして、左下に赤字で「卒業祝電在中」と書き添えると、学校側でも内容がすぐにわかって親切です。
封筒の裏面には、あなたの住所と氏名を記載します。差出人の情報があることで、何かあった場合に学校から連絡をもらうことができます。
切手は、慶事用の切手を使うとより丁寧な印象になります。郵便局で「お祝い事に使いたい」と伝えれば、適切な切手を案内してもらえます。普通切手でも問題ありませんが、キャラクターものや派手すぎるデザインは避けた方が無難です。
郵送の場合は到着日の指定ができないため、余裕を持って投函しましょう。卒業式の一週間前には届くように手配すると安心です。
電報サービスを利用する場合
電報サービスを利用するメリットは、デザインや文例が豊富なこと、パソコンやスマートフォンから数分で手配が完了すること、配達日を指定できること、そして宛名や日付の間違いが起きにくいことです。
デメリットとしては、手作りに比べて費用が高いこと(1,500円から5,000円程度)、デザインによってはさらに高額になること、そしてありきたりな印象になる可能性があることが挙げられます。
電報サービスにはNTT、郵便局(レタックス)、インターネット専業の電報サービスなど、さまざまな会社があります。それぞれ台紙のデザインや価格帯が異なるので、複数のサービスを比較してみるとよいでしょう。
選ぶ際のポイントは「壁に掲示しやすい、シンプルな台紙タイプを選ぶ」ことです。ぬいぐるみやバルーン付きの豪華な電報は、学校の卒業式では飾る場所に困ることがあります。他の祝電とのバランスも考え、A4やB5サイズの台紙タイプを選ぶのが最もスマートです。
どちらを選ぶべき?状況別おすすめ
時間に余裕があって、工作や手作りが好きな方、また費用を抑えたい方には手作り祝電がおすすめです。世界に一つだけの祝電は、子どもたちの心に深く残るはずです。
年度末で忙しくて時間がない方、手軽に確実なものを送りたい方、また多様なデザインから選びたい方には電報サービスがおすすめです。数分で手配が完了する手軽さは、忙しい先生にとって何よりのメリットでしょう。
手作り祝電のアイデア集
手作りの祝電を作りたいという方のために、簡単にできるアイデアをご紹介します。派手にする必要はありません。「先生が時間をかけて作ってくれた」と感じてもらえる、シンプルで心のこもった祝電を目指しましょう。
台紙選びのコツ
台紙には、淡いクリーム色、水色、桜色などのパステルカラーの色画用紙がおすすめです。お祝いにふさわしい上品な雰囲気が出ますし、黒い文字が見やすく映えます。壁に貼ることを考慮して、重い厚紙よりも軽い画用紙を選ぶとよいでしょう。
サイズはA4かB5程度が扱いやすく、他の祝電との並びも考えるとちょうどよいサイズです。
簡単なデコレーションアイデア
クラフトパンチを使うと、手軽に華やかさを出せます。桜や四つ葉のクローバーなど、縁起の良い形のクラフトパンチで色紙を抜いて散らすだけで、ぐっと華やかな印象になります。100円ショップでもさまざまな種類が手に入ります。
マスキングテープを使った縁取りもおすすめです。台紙の四辺を上品な柄のマスキングテープで縁取るだけで、手作り感がありながらも洗練された仕上がりになります。
パソコンでメッセージを印刷する場合は、桜や青空のイラストを背景にうっすら配置したり、四隅に小さなイラストを入れたりするだけでも、特別感が出ます。Wordなどの文書作成ソフトで簡単にできます。
きれいに仕上げるコツ
メッセージを書いた紙を台紙に貼る際、水のりを使うと紙が波打ってしまうことがあります。シワなくきれいに仕上げたいなら、テープのりやスティックのりがおすすめです。スプレーのりを使うと、より広い面積をムラなく貼ることができます。
手書きでメッセージを書く場合は、下書きをしてからなぞると失敗が少なくなります。筆ペンや太めのサインペンを使うと、遠くからでも読みやすい文字になります。
よくある質問
- 祝電と電報って何が違うの?
-
もともと電報は、電話が普及する前に緊急連絡を文章で届けるためのサービスでした。電話が普及した現代では、お祝いのメッセージ(祝電)やお悔やみのメッセージ(弔電)を届けるサービスとして定着しています。つまり、「電報」というサービスを使って送るお祝いのメッセージが「祝電」であり、実際にはほぼ同じ意味で使われています。
- 校長先生や他の先生方への挨拶は入れた方がいい?
-
必須ではありませんが、元同僚への配慮として一言添えたい場合は、メッセージの最後に簡潔に含めるとよいでしょう。
例えば、「○○校長先生をはじめ、諸先生方には大変お世話になりました。皆様のご健勝と、○○小学校のますますのご発展をお祈り申し上げます」といった形です。ただし、長くなりすぎないように注意してください。
- 複数の先生で連名にしてもいい?
-
もちろん大丈夫です。同じ学年を受け持った先生同士や、同時期に異動した先生同士で連名にすると、メッセージに厚みが出ることもあります。その場合は、差出人欄に全員の名前を記載し、「令和○年度 ○年生担任一同」などとまとめるのもよいでしょう。
- 電報の配達日は指定できる?
-
多くの電報サービスでは、配達日を指定することができます。卒業式の2日前を配達日に設定しておけば、確実にタイミングを合わせることができます。ただし、サービスによっては追加料金がかかる場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
- 祝電が届いたか確認する方法はある?
-
電報サービスの場合は、配達完了通知をメールで受け取れるサービスもあります。郵送の場合は、特定記録郵便や簡易書留を利用すると、配達状況を追跡できます。ただし、追加料金がかかりますので、必要に応じて検討してください。
- 中学校の卒業式にも送っていい?
-
もちろん送っても構いません。小学校を卒業した教え子たちが中学校を卒業する際に、再び祝電を送るのは素敵なことです。その場合は、小学校時代の思い出に触れつつ、中学校での成長もお祝いする内容にするとよいでしょう。
まとめ
異動した元担任からの祝電は、教え子たちにとって「先生は離れていても覚えていてくれた」という、何よりも嬉しいサプライズになります。その温かい気持ちを最高の形で届けるために、この記事では以下のポイントを解説しました。
祝電の基本マナーとして押さえておきたいのは、日程の事前確認、2営業日前までの到着、写真を使わない配慮、そして派手すぎない台紙選びの4つです。
メッセージは「お祝い→思い出→エール」の3ステップで構成すると、まとまりのある文章になります。忌み言葉や特定の生徒だけを褒める内容、ネガティブな思い出などは避けるようにしましょう。
宛名と差出人は、誰が見てもわかるように、所属と氏名を明確に記載することが大切です。
準備方法は、時間や予算に合わせて「手作り郵送」か「電報サービス」を選びましょう。どちらの方法でも、心を込めて準備すれば、子どもたちの心に届く祝電になります。
大切な教え子たちの門出を、ぜひ最高の形でお祝いしてあげてください。あなたの心のこもった祝電は、きっと卒業という特別な一日を、さらに輝かせる素敵な贈り物になるはずです。
