紅茶を飲もうとしたとき、「カフェインってどのくらい入っているんだろう」と気になったことはありませんか。眠れなくならないか、妊娠中でも大丈夫か、子供に飲ませていいのか。気になる場面はたくさんあります。
この記事では、紅茶に含まれるカフェインの量を数字で確認しながら、コーヒーや緑茶との比較、紅茶の種類ごとの傾向、1日の摂取目安、カフェインを抑える飲み方までまとめて紹介します。

数字で知っておくと、「あと何杯まで飲めるかな」と落ち着いて判断できますよ。
紅茶のカフェイン量は100mlあたり約30mg
まずは結論からお伝えします。紅茶に含まれるカフェインは、一般的に100mlあたり約30mgが目安とされています。文部科学省の日本食品標準成分表では、浸出液100gあたり30mgと記載されています。
コーヒー1杯が約60mg(100mlあたり)なので、紅茶のカフェインはコーヒーの半分ほどと考えてよいでしょう。
ポイント:紅茶のカフェインは100mlで約30mg。コーヒーの約半分の量がひとつの目安です。
1杯(200ml)なら約60mgが目安
家庭で使うティーカップは、だいたい150〜200mlです。200mlの紅茶を1杯飲むと、およそ60mgのカフェインを摂ることになります。マグカップ(約250ml)なら75mg前後です。
ペットボトル500mlの紅茶飲料なら、単純計算で150mgほど。紅茶飲料は製品によってカフェイン量にばらつきがあるため、気になる場合は商品の栄養成分表示を確認してください。
下の比較表は1杯を150mlとして計算しているので、紅茶は約45mgと出ます。カップの容量が50ml違うと、1杯に入るカフェインはおよそ15mg変わります。自分のカップが何mlかは、水を満たして計量カップに移せばわかります。
ティーバッグとリーフで量は変わる?
ティーバッグとリーフ(茶葉)では、抽出方法が違うだけで基本的なカフェイン量に大きな差はありません。ただし、次のような条件で実際の量は変わります。
- 茶葉の量が多いほどカフェインは多く出る
- お湯の温度が高いほど抽出されやすい
- 抽出時間が長いほどカフェインは増える
同じ紅茶でも「5分しっかり蒸らした一杯」と「1分でさっと出した一杯」では、カフェイン量が変わってくるということです。
紅茶とコーヒー・緑茶のカフェイン量を比較
カフェインは紅茶だけでなく、コーヒーや緑茶、エナジードリンクにも含まれています。他の飲み物と並べて見ると、紅茶の位置づけがわかりやすくなります。
下の表に並ぶ値は、飲み物ごとに決められた淹れ方で測ったものです。日本食品標準成分表の注記では、紅茶は茶葉5gに熱湯360mlで1.5〜4分、コーヒーは粉10gに熱湯150mlで淹れた液を測っています。お湯100mlあたりに使う量は、コーヒーの粉が紅茶の茶葉のおよそ5倍です。


コーヒーは紅茶の約2倍
代表的な飲み物のカフェイン量(100mlあたり)を表にまとめます。
| 飲み物 | カフェイン量(100ml) | 1杯(150ml)換算 |
|---|---|---|
| 玉露 | 約160mg | 約240mg |
| ドリップコーヒー | 約60mg | 約90mg |
| インスタントコーヒー | 約60mg | 約90mg |
| 紅茶 | 約30mg | 約45mg |
| 煎茶 | 約20mg | 約30mg |
| ウーロン茶 | 約20mg | 約30mg |
| ほうじ茶 | 約20mg | 約30mg |
| 玄米茶 | 約10mg | 約15mg |
| 麦茶 | 0mg | 0mg |
※出典:文部科学省「日本食品標準成分表」、食品安全委員会の公表資料より
紅茶のカフェインはコーヒーの半分、玉露の5分の1ほど。一方で、煎茶やほうじ茶よりは多めの位置づけです。
同じコーヒーでも、エスプレッソを水で割るアイスアメリカーノは、カフェインの量が割る水ではなくエスプレッソのショット数で決まります。アイスコーヒーとの違いや家での作り方は、こちらで紹介しています。


緑茶・玉露・ほうじ茶との比較
同じ「お茶」でも、実はカフェイン量はバラバラです。意外かもしれませんが、玉露は紅茶やコーヒーよりも多くのカフェインを含みます。
逆に、ほうじ茶・玄米茶は煎茶よりもカフェインが少なめです。麦茶はカフェインゼロなので、夜の水分補給や子供にも使いやすい飲み物です。



「お茶=カフェインが少ない」とは限らないんですね。
玉露の約160mgは、茶葉10gに60℃のお湯60mlを注いで2分半おいた液の値です。煎茶は同じ10gの茶葉を90℃のお湯430mlで1分なので、玉露のほうがずっと少ないお湯で出しています。濃く出した液であることも、100mlあたりの値が大きくなる理由のひとつです。
エナジードリンクと比べるとどうか
エナジードリンク1本(250ml)には、製品にもよりますが約80〜140mgのカフェインが含まれています。紅茶カップ1杯(約60mg)と比べるとかなり多い計算です。
紅茶は「じっくり楽しむ飲み物」、エナジードリンクは「短時間で強く効かせる飲み物」とイメージするとわかりやすいでしょう。
食品安全委員会の資料では、エナジードリンクや眠気覚まし用の飲料のカフェインは製品1本あたり36〜150mgと、上の目安よりも広い幅で示されています。容量も製品ごとに違います。表示の多くは100mlあたりの値なので、同委員会は缶や瓶1本ぶんに直して量を見ることを勧めています。250mlの缶なら、表示の値を2.5倍にした量が1本分です。
紅茶の種類でカフェイン量は違う?
紅茶と一口に言っても、ダージリン・アッサム・アールグレイ・和紅茶などいくつも種類があります。茶葉の種類や産地によって、カフェイン量には一定の傾向があります。
ただし、日本食品標準成分表に載っている紅茶は「茶」と「浸出液」の2項目だけで、ダージリンやアッサムといった産地別の数値はありません。種類ごとの差は何mgと言い切れるものではないため、100mlあたり約30mgを基準に、それより多めか控えめかで考えます。
産地の名前で呼ばれる紅茶には、南インドの丘陵地で作られるニルギリもあります。


ダージリン・アッサム・セイロン
世界三大紅茶と呼ばれるのが、ダージリン(インド)、アッサム(インド)、ウバ(スリランカ)です。セイロンはスリランカ産紅茶の総称で、ウバもこの中に含まれます。
一般に、新芽(若い茶葉)を多く使う紅茶ほどカフェインが多くなる傾向があります。春摘みのダージリン・ファーストフラッシュは若葉が中心のため、カフェインがやや多めです。
- ダージリン:マスカットのような香り。春摘みは若葉中心でカフェイン多めの傾向
- アッサム:コクと甘みが強い。ミルクティー向き
- セイロン(ウバなど):バランスのよい味わい。アイスティーにも合う
アッサムのようにコクのある茶葉は、牛乳をたっぷり合わせる紅茶のラテにも向いています。家でおいしく作るコツは、次の記事でまとめています。


アールグレイなどフレーバーティー
アールグレイは、ベルガモット(柑橘系)の香りをつけたフレーバーティーです。ベースになる茶葉にはセイロン、ダージリン、キームンなどいろいろな種類が使われます。
ベース茶葉で香り成分が薄まるため、ストレートのダージリンなどと比べるとカフェインはやや控えめになりやすいとされています。ただし、製品によって差があるので、同じ「アールグレイ」でもメーカーごとに異なります。
ルイボスティーをベルガモットで香りづけした「アールグレイ風」の商品もあります。ルイボスはチャノキとは別の植物なので、もとからカフェインがありません。商品名に「アールグレイ」とあっても中身は紅茶とルイボスの両方があり、原材料名を見れば区別できます。
和紅茶はカフェインが少なめ
和紅茶(国産紅茶)は、日本茶と同じ茶樹の「やぶきた」などの品種で作られることが多く、もともとカフェイン量が少なめの傾向があります。
メーカーや茶葉によって異なりますが、インド・スリランカ産の紅茶より全体的にやさしい味わいで、カフェイン量も控えめなことが多いです。カフェインを気にする方は、和紅茶を選択肢に入れてみるのもひとつの方法です。
ポイント:紅茶の種類によってカフェイン量には傾向があります。控えめにしたいなら、和紅茶やデカフェ紅茶を選ぶのも手です。
1日に飲んでいい紅茶の量の目安
紅茶を「何杯まで飲んでいいか」は、体格や体質、その日の他の飲み物によって変わります。公的機関が示す摂取量の目安を知っておくと、自分なりのラインを引きやすくなります。
体格で変わるのは、海外機関の目安に体重をもとに組み立てられたものがあるためです。欧州食品安全機関(EFSA)が示す成人の1日の目安は、体重70kgの人を想定し、体重1kgあたり約5.7mgとして計算されています。体重が軽い人ほど、紅茶1杯ぶんのカフェインが体重あたりでは多くなります。
成人は400mgまでが目安
欧州食品安全機関(EFSA)やカナダ保健省は、健康な成人のカフェイン摂取量の目安を1日400mgまでとしています。1回あたりは200mgまでが望ましいとされています。
紅茶のカフェインを30mg/100mlとすると、400mgに達するのは紅茶カップ約6〜7杯分(200ml換算)。コーヒーや緑茶も飲む場合は、合算で400mgを超えないように調整しましょう。



紅茶だけで飲むなら6〜7杯が目安。他のカフェイン飲料と合わせてカウントするのがコツです。
妊娠中・授乳中の目安
妊娠中・授乳中は、カフェインの影響が胎児や乳児にも及ぶため、一般成人よりも控えめにするのが安心です。
- WHO(世界保健機関):1日300mgまで
- 英国食品基準庁(FSA)・EFSA:1日200mgまで
紅茶に換算すると、200mgは200ml換算で約3杯、300mgは約5杯が目安です。個人差があるため、心配な場合は必ずかかりつけの医師に相談してください。
ポイント:妊娠中は「紅茶なら1日3杯程度まで」を一つの目安に。コーヒー・緑茶・チョコレートなども合算してカウントしましょう。
子供はどれくらい?
子供のカフェイン摂取については、日本では明確な基準がありません。カナダ保健省は、年齢ごとにおおよそ次のような目安を示しています。
| 年齢 | 1日のカフェイン上限の目安 | 紅茶換算(200ml杯) |
|---|---|---|
| 4〜6歳 | 45mg | 約0.7杯 |
| 7〜9歳 | 62.5mg | 約1杯 |
| 10〜12歳 | 85mg | 約1.4杯 |
※出典:カナダ保健省(Health Canada)
子供に紅茶を飲ませる場合は、薄めに淹れる、水出しにする、麦茶や玄米茶に置き換えるといった工夫があると安心です。体調や年齢に不安がある場合は、小児科医に相談しましょう。
カフェインを抑えて紅茶を楽しむコツ
紅茶を楽しみたいけれどカフェインは控えたい、という場面は多いものです。淹れ方の工夫で、カフェイン量をある程度減らすことができます。
家庭で淹れた紅茶は、工夫でどれだけ減ったかを数字で確かめられません。そのため、少なめの茶葉や短い蒸らしで実際には減っている一杯も、1日の合計を出すときは200mlで約60mgのまま数えると、少なく見積もりすぎずにすみます。デカフェ紅茶はこの数え方の対象外で、商品の表示をもとに数えます。


茶葉の量を減らす・抽出時間を短く
いちばん手軽なのが、茶葉の量と抽出時間を減らす方法です。
ティーバッグなら1つで2杯分をまかなう、リーフなら通常より2〜3割少なく使うイメージです。
3〜4分が一般的な蒸らし時間ですが、1〜2分で引き上げるとカフェインも控えめになります。
沸騰したてではなく、一度沸かして少し落ち着かせた90℃程度のお湯を使うと、カフェインの溶け出しがゆるやかになります。
味はやや軽くなりますが、香りはそのまま楽しめます。
水出し紅茶なら量が減る
水出し紅茶は、冷水で時間をかけて抽出する淹れ方です。カフェインは高温のほうが出やすいため、水出しではカフェインの溶け出しがかなり抑えられます。
- ボトルに茶葉またはティーバッグを入れる
- 冷水を注ぎ、冷蔵庫で6〜8時間おく
- 茶葉を取り出して完成
爽やかな香りと渋みの少ない味わいが特徴で、夏場やカフェインを控えたいシーンにぴったりです。ただし、雑菌の繁殖を防ぐため、清潔な容器を使い、作ったその日のうちに飲み切りましょう。
デカフェ紅茶という選択肢
デカフェ(カフェインレス)紅茶は、茶葉からカフェインを取り除いた紅茶です。日本では、コーヒーについて「カフェインを90%以上除去したもの」をカフェインレスと表示する業界の決まりがあります。
近年はスーパーやネット通販でもデカフェ紅茶の種類が増えており、ダージリンタイプ、アールグレイタイプなど選択肢も豊富です。妊娠中や就寝前の一杯として候補に入れてみてください。



「夜は紅茶を飲めない」と諦めていた方にもおすすめですよ。
コーヒーには、はじめからコーヒー豆を原料にしない「豆なしコーヒー」も出ています。


紅茶のカフェインに関するよくある質問
- 寝る前に紅茶を飲んでも大丈夫ですか?
-
カフェインの覚醒作用は一般に30分ほどで現れ、4〜6時間続くとされています。就寝の4時間前を過ぎたら、デカフェ紅茶や麦茶・ほうじ茶に切り替えるのが無難です。
- カフェインアレルギーはありますか?
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カフェインによる「アレルギー」は非常にまれで、多くの不調はカフェイン過敏症(動悸・不眠・手の震えなど)です。症状が強く出る場合は医療機関に相談してください。
- 子供は何歳から紅茶を飲めますか?
-
明確な年齢基準はありませんが、カナダ保健省は4〜6歳で1日45mgまでという目安を示しており、紅茶なら1杯に満たない量です。心配な場合は、薄めて少量から試し、ふだんは麦茶や玄米茶を中心にするのが安心です。
- ミルクティーにするとカフェインは減りますか?
-
ミルクを入れてもカフェインの量自体は変わりません。ただし、ミルクのタンパク質がカフェインの刺激を和らげる働きがあるとされ、胃にやさしく感じる方もいます。
- 2杯目(2煎目)はカフェインが少ないって本当?
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1煎目で多くのカフェインが溶け出すため、同じ茶葉で淹れる2煎目はカフェインが40〜60%程度減るとされています。ただし、風味も同じだけ薄くなる点は知っておきましょう。
まとめ:紅茶のカフェインは量を知れば怖くない
紅茶のカフェインは、100mlあたり約30mg。コーヒーの半分ほどの量で、種類や淹れ方によってさらに変わります。
ポイント
- 紅茶のカフェインは100mlで約30mg(コーヒーの約半分)
- 成人は1日400mg、妊娠中は200mg程度が目安
- 和紅茶・水出し・デカフェならカフェインを抑えやすい
「何mg入っているか」がわかれば、紅茶との付き合い方も柔軟に調整できます。朝はしっかり淹れた一杯でシャキッと、夜はデカフェや水出しでリラックス。シーンに合わせて選んで、紅茶の時間を楽しんでください。









