カフェで飲む紅茶のラテを家で作ってみたら、なんだか薄くて牛乳の味しかしない。そんな経験はありませんか。原因はほとんどの場合、紅茶の濃さにあります。紅茶のラテは、ストレートで飲むときの2〜3倍の濃さで紅茶を淹れ、そこへ温めた牛乳を合わせるのが基本です。この記事では、鍋で煮出す基本の作り方に加え、ティーバッグと電子レンジで作る手軽な方法、アイスで作る方法、ラテに向く茶葉の選び方を紹介します。うまくいかないときの直し方も表にまとめました。
用意するのは、紅茶の茶葉かティーバッグと牛乳、それに好みの砂糖くらいです。道具は、鍋で作るなら小鍋と茶こし、手軽に済ませるならマグカップと電子レンジがあれば足ります。泡の層も、ふた付きの耐熱瓶を振れば作れます。
紅茶のラテとは?ミルクティーとの違い
紅茶のラテ(ティーラテ)は、濃く淹れた紅茶に、温めて泡立てた牛乳をたっぷり合わせた飲み物です。「ラテ」はイタリア語で牛乳のこと。コーヒーのカフェラテのエスプレッソを、濃い紅茶に置き換えたものと考えるとイメージしやすいでしょう。
お店のメニューでは「ティーラテ」と書かれることが多く、抹茶やほうじ茶で作ったものも「抹茶ティーラテ」「ほうじ茶ティーラテ」のように同じ呼び方で並びます。茶葉の名前を頭につけて「アールグレイティーラテ」と呼ぶお店もあります。紅茶のラテは、このうち紅茶の茶葉で作るものを指します。
ミルクティー・ロイヤルミルクティーとの違い
よく似た飲み物に、ミルクティーとロイヤルミルクティーがあります。この3つには法律や業界で決まった定義があるわけではなく、お店によって呼び方が違うこともあります。一般的な使い分けは、次のとおりです。
| 比べる点 | ミルクティー | ロイヤルミルクティー | 紅茶のラテ |
|---|---|---|---|
| 作り方 | 普通に淹れた紅茶に牛乳を少し足す | 少量の水で茶葉を開かせ、牛乳を加えて鍋で煮出す | 濃く淹れた紅茶に、温めた牛乳を合わせる |
| 牛乳の量 | 少なめ(紅茶が主役) | 多め | 多め |
| 泡 | なし | なし | 泡立てた牛乳をのせることが多い |
| 味の印象 | 紅茶の香りがはっきり | 牛乳のコクと紅茶がなじんだ濃厚な味 | まろやかで口当たりがやわらかい |
ロイヤルミルクティーは、日本で生まれた呼び名です。茶葉を牛乳で煮出すため、紅茶と牛乳が一体になった濃厚な味になります。紅茶のラテは、紅茶と牛乳を別々に用意して最後に合わせるのが特徴です。泡の層がある分、口当たりが軽く感じられます。
おいしさを決めるのは紅茶の濃さ
紅茶のラテでは、紅茶1に対して牛乳を1〜1.5ほど合わせます。ストレートで飲む濃さの紅茶を使うと、牛乳で半分以下に薄まってしまい、紅茶の香りがほとんど残りません。「牛乳の味しかしない」と感じるのは、たいていこれが原因です。
ストレートティー1杯(150ml前後)の茶葉は、2〜3gが一般的な目安です。ラテ用には、半分ほどの湯量に同じか少し多めの茶葉を使い、濃縮した紅茶を作ります。少ない湯で多めの茶葉を使うのが、カフェの味に近づける第一歩です。
紅茶のラテは「濃い紅茶+たっぷりの牛乳」で作ります。牛乳で薄まることを見越して、紅茶は普段の2〜3倍の濃さで淹れましょう。
紅茶のラテの基本の作り方(鍋で煮出す)
いちばん失敗が少なく、紅茶の味がしっかり出るのは、小鍋で煮出す方法です。茶葉をお湯でしっかり開かせてから牛乳を合わせるので、牛乳の量が多くても紅茶の香りが負けません。所要時間は5〜6分ほどです。
2杯分を一度に作るときは、水・茶葉・牛乳をそれぞれ倍にし、蒸らす時間は1杯分と同じにします。牛乳が300mlになると温まるまでに時間がかかるため、弱火のまま鍋底から混ぜ続けて焦げつきを防ぎます。鍋は、牛乳を入れても深さの半分ほどに収まる大きさを選ぶと、ふちからあふれる心配が減ります。
材料(1杯分)と道具
材料はシンプルです。茶葉はリーフでもティーバッグでもかまいません。マグカップ1杯分(約250ml)の分量は次のとおりです。
| 材料・道具 | 分量の目安 | メモ |
|---|---|---|
| 紅茶の茶葉 | 4〜5g(ティースプーン山盛り2杯) | ティーバッグなら2個 |
| 水 | 100ml | 煮出すあいだに少し減る |
| 牛乳 | 150ml | 成分無調整のものがコクを出しやすい |
| 砂糖 | 好みで小さじ1〜2 | 甘くすると紅茶の香りが引き立つ |
| 道具 | 小鍋・茶こし・スプーン | 泡立てるならミルクフォーマーか、ふた付きの瓶 |
砂糖を入れると、牛乳のコクと紅茶の香りがまとまります。甘さの調整が難しいと感じる人は、小さじ1から試してみてください。

作り方の手順
小鍋に水100mlを入れて沸騰させ、火を止めてから茶葉を入れます。沸騰したお湯に入れることで、茶葉がしっかり開きます。
鍋にふたをして、2〜3分置きます。ふたをすると香りが逃げず、湯の温度も下がりにくくなります。濃い色が出て、茶葉が底に沈んでいれば十分です。
牛乳150mlを加えて弱火にかけ、ゆっくり混ぜながら温めます。鍋のふちに小さな泡がふつふつと出てきたら、沸騰する前に火を止めます。煮立てると牛乳の風味が落ち、吹きこぼれやすくなるので注意してください。
温めておいたカップに、茶こしを通して注ぎます。砂糖はこのタイミングで加えると溶けやすいです。泡をのせたい場合は、先に牛乳の一部(50mlほど)を取り分けて泡立て、最後にのせます。

ティーバッグ・電子レンジで作る手軽な方法
鍋を出すのが面倒な日は、マグカップだけでも作れます。ポイントは、少ないお湯にティーバッグを2個使うこと。1個で作ると、どうしても薄くなりがちです。
市販のティーバッグは1袋に2g前後の茶葉が入ったものが多く、ストレートで1杯(150ml前後)を淹れる量が想定されています。2個使えば4g前後になり、鍋で作るときの茶葉4〜5gに近い量です。1袋の重さは箱の内容量の欄に「2g×25袋」のように書かれているので、重さの違う商品はそこを見て個数を合わせます。
マグカップとティーバッグ2個で作る
マグカップにティーバッグ2個を入れ、熱湯を80〜100mlほど注ぎます。小皿などでふたをして3分ほど蒸らしたら、ティーバッグをスプーンで軽く押してから取り出します。強く絞ると渋みが出るので、軽く押す程度にとどめてください。
そこへ、別に温めた牛乳を120〜150ml注げば完成です。牛乳を冷たいまま入れると、ぬるくなってしまいます。牛乳は電子レンジか小鍋で温めてから加えましょう。
電子レンジで作る(吹きこぼれに注意)
電子レンジだけで作るなら、まず耐熱のマグカップで水100mlを温めます。600Wで1分ほどが目安です。取り出したらティーバッグ2個を入れ、ふたをして3分蒸らしてから取り出します。
次に牛乳を加え、ラップをかけずに600Wで1分〜1分30秒ほど温めます。途中で一度取り出して混ぜると、温まりむらが減ります。カップの容量に余裕がないと、牛乳がふくらんで吹きこぼれることがあります。中身はカップの7〜8分目までにしておきましょう。
泡立て器なしでミルクを泡立てる方法
泡の層をのせると、見た目も口当たりもぐっとカフェらしくなります。ミルクフォーマーがなくても、ふた付きの耐熱ガラス瓶があれば泡を作れます。
瓶の3分の1くらいまで冷たい牛乳を入れ、ふたをしっかり閉めて30秒ほど振ります。量が2倍近くにふくらんだら、ふたを外して電子レンジ(600W)で20〜30秒温めます。温めることで泡が引き締まり、スプーンですくってものせやすくなります。
熱い牛乳を密閉した瓶で振るのは避けてください。中の空気がふくらみ、ふたを開けたときに吹き出すことがあります。振るのは冷たいうち、温めるのはふたを外してから、という順番を守りましょう。
アイスの紅茶のラテの作り方
アイスの紅茶のラテも、作り方の基本は同じです。ただし氷が溶けて薄まる分を見込んで、ホットよりさらに濃く紅茶を淹れます。水80mlにティーバッグ2個(茶葉なら5g)が目安です。
冷たい飲み物は、温かいときと同じ量の砂糖を入れても、甘みが控えめに感じられます。ホットと同じくらいの甘さにしたいなら、甘みは少し多めに見ておきます。砂糖を使うなら、冷たいまま混ぜるより、少量のお湯で先に溶かしておくほうが早くなじみます。ガムシロップなら、その手間もかかりません。
2層に分けて見た目をよくする方法
カフェで見かける、白い牛乳の上に紅茶色の層が重なったアイスラテも、家で作れます。重さの違いを利用するのがコツです。
- グラスにガムシロップ(または砂糖を溶かした牛乳)を入れ、氷をグラスいっぱいまで入れる
- 冷たい牛乳を、グラスの半分〜6割ほどまで注ぐ
- 冷ました濃い紅茶を、氷に当てるようにしてゆっくり注ぐ
甘みを溶かした牛乳は紅茶より重いため、下に沈んだまま層が分かれます。スプーンの背に当てて静かに注ぐと、層の境目がきれいに出ます。飲むときは、よく混ぜてからどうぞ。

氷で薄まらないコツ
熱い紅茶を氷に直接注ぐと、氷が一気に溶けて味が薄くなります。淹れた紅茶は、粗熱がとれるまで常温で冷ましてから使いましょう。前の晩に作って冷蔵庫で冷やしておくのも手です。
さらに薄まりを防ぎたいときは、紅茶を製氷皿で凍らせた「紅茶の氷」を使う方法があります。溶けても紅茶が出てくるので、最後まで味が変わりません。なお、濃い紅茶を冷やすと白く濁ることがあります(クリームダウン)。ストレートで飲むと見た目が気になりますが、牛乳を合わせるラテなら濁りは目立たないので、そのまま使ってかまいません。
ラテに向く茶葉の選び方とアレンジ
紅茶のラテには、牛乳に負けないコクと香りを持つ茶葉が向いています。普段飲んでいるティーバッグでも作れますが、茶葉を選ぶと仕上がりがはっきり変わります。
紅茶は、袋に詰めていないリーフティーで買うか、ティーバッグで買うかでも使い勝手が変わります。リーフティーは茶こしが必要なぶん、量を少しずつ増減でき、鍋で煮出すときに好みの濃さを探しやすくなります。ティーバッグは後片づけが楽で、マグカップで作る日に向きます。三角すいの形をしたティーバッグは、袋の中に茶葉が広がるすき間があるぶん、平たい袋のものより茶葉が動きやすい作りです。
ラテに向く茶葉
| 茶葉 | 主な産地 | ラテにしたときの特徴 |
|---|---|---|
| アッサム | インド北東部 | コクが強く、牛乳を多めにしても紅茶の味が残る。ラテの定番 |
| ウバ | スリランカ | すっきりした渋みと独特の香り。牛乳と合わせると後味が締まる |
| ディンブラ | スリランカ | クセが少なくバランスがよい。ホットにもアイスにも使いやすい |
| アールグレイ | (産地ではなく香りづけの種類) | ベルガモットの香りが牛乳と合う。華やかな香りのラテになる |
| CTC製法の茶葉 | インド・ケニアなど | 粒状に加工してあり、短い時間で濃く出る。ティーバッグに多い |
ダージリンのように香りの繊細な茶葉は、牛乳の量が多いと持ち味が隠れてしまいます。ラテにするなら、コクのあるアッサムか、ブレンドの「イングリッシュブレクファスト」などが失敗しにくい選択です。クセの少ない紅茶を探しているなら、南インドのニルギリも候補になります。

豆乳・オーツミルク・はちみつ・チャイ風のアレンジ
基本の作り方に慣れたら、牛乳や甘みを替えて楽しめます。どれも作り方は同じで、牛乳の部分や仕上げを置き換えるだけです。
- 豆乳:大豆の風味が加わり、まろやかになる。煮立てると分離しやすいので、沸騰させずに温める程度にする
- オーツミルク:ほのかな甘みがあり、砂糖を減らしても飲みやすい。紅茶の香りをじゃましにくい
- はちみつ:砂糖の代わりに使うと、コクのある甘さになる。カップに注いでから溶かす
- チャイ風:茶葉を蒸らすときに、シナモン・カルダモン・しょうがの薄切りを少し加える。スパイスの香りが立つ
- ロンドンフォグ風:アールグレイで作り、仕上げにバニラシロップを少し加える
ラテに使うはちみつは、さらっと流れる状態のほうがスプーンで量りやすく、温めた牛乳にも早くなじみます。白く固まったはちみつの戻し方や、固まりにくい置き場所は、保存方法の記事に湯煎の温度まで載っています。

夜に飲みたいときは、カフェインを取り除いたデカフェ(カフェインレス)の紅茶を使う方法もあります。紅茶にどれくらいカフェインが含まれているかは、次の記事で詳しくまとめています。

うまくいかないときの原因と直し方
紅茶のラテの失敗は、ほとんどが「紅茶の濃さ」と「牛乳の温度」で起こります。よくある失敗と、原因・直し方を表にまとめました。
| 失敗 | 主な原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 味が薄い | 茶葉が少ない・湯が多い・蒸らし不足 | ティーバッグを2個にし、湯を100ml以下に減らす |
| 渋い・苦い | 煮出しすぎ・ティーバッグを強く絞った | 蒸らしは3分までにする。ティーバッグは軽く押す程度に |
| 表面に膜が張る | 牛乳を温めたまま放置した | 温めながら混ぜ、できたらすぐ飲む |
| 牛乳が分離する | 強火で煮立てた・豆乳を沸騰させた | 弱火にし、沸騰する手前で火を止める |
| 泡が立たない | 牛乳が熱すぎる・量が多すぎる | 冷たい牛乳を少量で泡立ててから温める |
| ぬるい | 冷たい牛乳をそのまま入れた・カップが冷えていた | 牛乳は温めてから加え、カップにお湯を張って温めておく |
味が薄かったときは、牛乳を足すのではなく、紅茶のほうを足して調整します。ティーバッグ1個に少量の熱湯を注いで3分蒸らし、その濃い紅茶を加えると、味を立て直せます。
温めた牛乳の表面にできる膜は、牛乳のたんぱく質や脂肪が固まったもので、口にしても問題はありません。口当たりが気になる場合は、スプーンで取り除くか、温めている間ときどき混ぜると膜ができにくくなります。

よくある質問
- ティーバッグは何個使えばいいですか?
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マグカップ1杯(約250ml)なら2個が目安です。1個でも作れますが、その場合はお湯を50ml程度に減らし、しっかり蒸らして濃く出してください。
- 牛乳の代わりに低脂肪乳でも作れますか?
-
作れます。すっきりした味わいになりますが、コクは控えめです。物足りないと感じたら、紅茶を少し濃くするとバランスがとれます。
- 濃い紅茶は作り置きできますか?
-
牛乳を合わせる前の紅茶なら、冷ましてふた付きの容器に入れ、冷蔵庫で保存できます。時間がたつと香りが落ちるので、当日中から翌日までに使い切りましょう。牛乳を合わせたあとのラテは、作り置きせずにすぐ飲んでください。
- ミルクティーとラテ、手軽なのはどちらですか?
-
手軽なのはミルクティーです。いつもどおり淹れた紅茶に牛乳を足すだけで作れます。紅茶のラテは紅茶を濃く淹れる手間がかかりますが、牛乳をたっぷり使うので、まろやかな味を楽しみたいときに向いています。
- 紅茶のラテにアールグレイは合いますか?
-
合います。ベルガモットの香りが牛乳のまろやかさとよくなじみ、華やかな香りのラテになります。コクが足りないと感じたら、アッサムと半分ずつ混ぜて使うのもおすすめです。
まとめ|紅茶を濃く淹れれば家でもカフェの味に
紅茶のラテをおいしく作るポイントは、紅茶を普段の2〜3倍の濃さで淹れることです。少ないお湯にティーバッグ2個(茶葉なら4〜5g)を使い、しっかり蒸らしてから温めた牛乳を合わせます。鍋で煮出せば紅茶の香りがしっかり出て、マグカップと電子レンジでも手軽に作れます。
作る日の事情によって、押さえる点が変わります。
- 香りをしっかり出したい日:小鍋で茶葉を開かせてから、牛乳150mlを弱火で合わせる
- 洗い物を減らしたい日:マグカップにティーバッグ2個と熱湯80〜100mlを入れ、別に温めた牛乳を注ぐ
- 前の日に用意したい日:牛乳を合わせる前の濃い紅茶だけを作って冷蔵庫に入れ、牛乳は飲む直前に温めて合わせる
- 味が薄かったとき:牛乳ではなく、少量の熱湯で出した濃い紅茶を足して立て直す
アイスで作るときは、氷で薄まる分を見込んでさらに濃く淹れましょう。茶葉はコクのあるアッサムが定番です。慣れてきたら、アールグレイや豆乳、チャイ風のスパイスでアレンジしてみてください。
基本の一杯の味が決まったら、次のアレンジでは替えるものを一度にひとつに絞ります。茶葉を替える日は牛乳と砂糖を基本の分量のままにし、牛乳を替える日は茶葉をいつものものにしておくと、味の変化がどこから来たのかを舌で確かめられます。
少ないお湯でティーバッグ2個、牛乳は沸騰させずに温める。この2つを守るだけで、家で作る紅茶のラテが薄い・ぬるいと感じにくくなります。
