話題の「生コンアイス」を高校生が開発|正体はがごめ昆布?食べ方も紹介

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「生コンアイス」という、まるで工事現場の生コンクリートみたいな見た目のアイスが話題になっています。作ったのは富山県の高校生。見た目のインパクトだけでなく、使われている食材や名前の由来にも「なるほど」と思わせる工夫が詰まっています。

この記事では、生コンアイスがどんなアイスなのか、主原料の「がごめ昆布」とはどんな食材なのか、そして家庭でがごめ昆布を楽しむ食べ方まで、まとめて紹介します。

見た目はコンクリート、味は昆布。ギャップの正体は富山湾でとれる「がごめ昆布」の強いねばりにありました。

目次

「生コンアイス」とは?高校生が開発した話題のアイスの正体

「生コンアイス」は、富山県魚津市の新川高校コミュニティビジネス部の生徒たちが開発したアイスです。2026年7月に初めて販売され、その見た目のインパクトから注目を集めました。

「生コン」はふだん建設現場で使われる言葉で、まだ固まっていないコンクリートを指します。食べ物の名前としてはまず出てこない組み合わせで、そのギャップが最初の関心を集めました。2026年7月1日には地元放送局のニュースで紹介され、その後は全国向けのネットニュースにも取り上げられています。

開発したコミュニティビジネス部は、その名のとおり地域の課題をビジネスの視点で考える活動をしている部活動です。生コンアイスも思いつきの一発ネタではなく、地元の海でとれる素材の使いみちを探すという課題から出発しています。

コンクリート風の灰色をしたユニークなアイスのイメージ

見た目はコンクリート、味は昆布

色は灰色がかっていて、まさに固まる前の生コンクリートのよう。中には昆布の粉末が練り込まれていて、食べるとほんのり昆布の風味が広がります。がごめ昆布ならではのとろみ・ぬめりを活かした、ねっとりとした食感が特徴です。

スプーンには工事用のスコップ型のものが添えられるなど、「生コン」の世界観を細部まで楽しめる演出になっています。

甘いアイスに昆布の風味が重なると聞くと身構えるかもしれませんが、味の組み立ては抹茶や黒ごまのアイスと同じで、和の素材を甘さに合わせる系統です。コンクリートの味がするわけではありません。名前と見た目のインパクトが先に立つ商品なので、昆布入りのアイスだと分かったうえで口に運ぶと、受け取り方はかなり変わります。

開発したのは富山・魚津市の高校生

開発のきっかけは、魚津市の経田漁港で養殖に成功した「がごめ昆布」の使い道でした。がごめ昆布は強いねばりが持ち味ですが、うまみ成分が少なく、商品としてどう活かすかが課題だったといいます。

生徒たちは当初、ねばりを活かして麺つゆやお好み焼きに混ぜる案を検討しました。ところが、熱を加えると昆布のぬめりが失われてしまうことに気づきます。そこで「加熱しない」食べ物としてアイスにたどり着いたそうです。弱点だった「強すぎるねばり」を、逆に強みに変えた発想です。

「生コン」という名前に込められた環境テーマ

ユニークな名前には、環境問題へのメッセージも込められています。コンクリートは製造時に多くの二酸化炭素を排出する一方、昆布は海の中で二酸化炭素を吸収します。この対比を「生コンそっくりの昆布アイス」という形で表現しているのです。

海藻や海草が育つ場所が二酸化炭素を取り込む働きは「ブルーカーボン」と呼ばれ、各地の漁業者や自治体が藻場を守り増やす取り組みを進めています。昆布の養殖もこの文脈で語られることが多く、「生コン」という名前は、正反対の性格を持つ二つを一皿に並べて見せる仕掛けになっています。名前を聞いた人が理由を知りたくなる時点で、伝え方としては役目を果たしていると言えます。

見た目のインパクトだけじゃなくて、地域の食材や環境のことまで考えられているのがすごいですね。

主原料「がごめ昆布」ってどんな昆布?

生コンアイスの主役である「がごめ昆布」。名前を初めて聞いた人も多いかもしれません。実は昆布の中でも個性の強い種類です。

読み方は「がごめこんぶ」で、表記は「がごめ昆布」「ガゴメコンブ」「がごめ」と揺れがあり、商品によって書き方が違います。売り場で探すときは、乾物コーナーの品名表示にこの語が入っているかどうかが手がかりになります。真昆布や日高昆布ほど名前が知られているわけではないため、棚にあっても気づかずに通り過ぎてしまうことが少なくありません。今回のニュースで初めて名前を目にしたという人も、めずらしくないはずです。

がごめ昆布(表面が凸凹した昆布)の食材イメージ

表面が「かごの目」模様の希少な昆布

がごめ昆布は、葉の表面に籠(かご)の目のような凸凹模様があるのが名前の由来です。もともとは北海道の函館沿岸などでとれる希少な昆布として知られてきました。今回のニュースでは、富山湾で養殖されたものが使われています。

学名は Kjellmaniella crassifolia で、葉の全面に雲がかかったような凹凸が出ます。天然の生育域は北海道の函館沿岸から室蘭沿岸のあたりに限られており、世界的に見ても分布のせまい昆布です。だしをとる真昆布よりも深い場所に生えるため、採るのにも手間がかかります。希少と言われるのは品質の話だけではなく、そもそも育つ海が限られていることが大きな理由です。

最大の特徴は強い「ねばり」

がごめ昆布の最大の特徴は、なんといっても強いねばりです。水に浸すだけで、とろりとした粘り気が出てきます。このねばりが、生コンアイスの独特な食感を生み出しているわけです。

乾いた状態では他の昆布と見分けにくいのですが、水に入れると数分でとろみが出はじめ、置く時間が長くなるほど糸を引くようになります。箸で持ち上げたときに水ごとついてくるようになれば、ねばりが出たサインです。刻んだものなら、この変化は小皿一枚ぶんの量でも確かめられます。

ポイント:だしをとる用の一般的な昆布(真昆布・利尻昆布など)は、うまみを出すための「だし用」。一方のがごめ昆布は、ねばりや食感を楽しむ「食べる昆布」に近い使われ方をします。同じ昆布でも役割が違うのがおもしろいところです。

がごめ昆布の栄養と豆知識

見た目や食感が話題のがごめ昆布ですが、栄養面でも注目されている食材です。

がごめ昆布は、大きく切って煮込むというより、ひとつまみずつ使う食材です。とろろ昆布のような削り加工の原料になることもあり、料理では主役というより、ひと口ぶんの食感や香りを足す役回りになります。栄養についても、たくさん食べる前提で語られることは少なく、ほかの昆布と比べて何が多いかという形で取り上げられます。薬味のように少量を使う食材だと考えておくと、量の見当がつけやすくなります。

ねばりの正体は水溶性食物繊維

あのねばねばの正体は、フコイダンやアルギン酸といった「水溶性食物繊維」です。がごめ昆布はこのねばり成分が豊富なことで知られ、他の昆布よりも多く含まれるとされています。ほかにも各種ミネラルなど、海藻ならではの栄養が含まれています。

水溶性食物繊維は、海藻やオクラ、なめこなど「ねばねば食材」に多く含まれる成分です。がごめ昆布の強いねばりは、この成分がたっぷりであることの目印ともいえます。

これらの成分は水に溶けるので、だしをとるときのように長く待たなくても、水に浸すだけで表に出てきます。乾いた昆布の表面に白い粉がふいていることがありますが、これはうまみや甘みのもとになる成分で、カビや汚れではありません。

一般的な昆布との違い

だしをとる昆布は、水につけても大きなねばりは出ません。がごめ昆布は逆に、少量でもしっかりとろみがつくのが違いです。料理に使うときも、この「とろみ」を活かす使い方が向いています。

使い分けは、食べ終わったあとに何が残るかで考えると整理しやすくなります。だし用の昆布は、うまみを湯や水に移したあと本体を引き上げるのが基本。がごめ昆布は戻した水ごと口に入れるので、器には何も残りません。

うまみを移す側の素材は昆布だけではありません。トビウオを焼いて干した「焼きあご」も、だしの材料として広く使われます。産地やかつおだし・煮干しだしとの味の違いは、焼きあごを扱った記事で確かめられます。

同じ海藻でも、昆布とわかめでは育ち方もだしの出方も違います。両者の違いはこちらで整理しています。

家庭で楽しむ「がごめ昆布」の食べ方

生コンアイスは特別な商品ですが、原料のがごめ昆布は家庭でも手軽に楽しめます。刻んだ状態で市販されているものを使えば、下ごしらえも簡単です。

売り場で見かけるのは、細く刻んだタイプ、粉末タイプ、とろろ状に削ったタイプの三つが中心です。刻みタイプは水で戻してそのまま食べるのに向き、粉末タイプは汁物やごはんに振りかけて混ぜる使い方に向きます。とろろ状のものは繊維がほぐれた状態まで加工されているので、おにぎりや吸い物にそのまま使えて手軽です。どれを選ぶか迷ったら、ねばりの出方が目で分かる刻みタイプがいちばん扱いやすい形です。

基本の食べ方(ねばりを活かす)

STEP
昆布を入れる

刻みがごめ昆布を小皿に入れます。

STEP
水を注ぐ

少量の水またはぬるま湯を注ぎます。

STEP
置いて混ぜる

5〜10分ほど置き、ときどきかき混ぜます。

STEP
味付けする

とろみが出たら、しょうゆで味付けします。

STEP
ごはんにのせる

熱々のごはんにのせて完成です。

ねばりととろみが出たら食べごろのサインです。ごはんにのせるだけで、ねばねば昆布ごはんとして楽しめます。

水の量は、刻みがごめ大さじ1に対して大さじ2〜3くらいから試すと調整しやすくなります。多く入れるととろみが薄まり、少なすぎると戻りきらない部分が残ります。ぬるま湯を使うと戻りは早くなりますが、熱すぎるお湯は持ち味を損なうので避けてください。乾いた昆布は水を含むとかさが増えるため、小皿に山盛りにしてから水を注ぐとあふれます。器はひと回り大きめを選んでおくと安心です。

アレンジ・料理への使い方

とろみを活かせば、いろいろな料理に応用できます。

  • そうめんやうどんのつゆに加えて、のどごしアップ
  • 納豆や豆腐、めかぶなど、ほかのねばねば食材と合わせる
  • 刻んだ野菜と和えて、さっぱりした小鉢に
  • お吸い物や味噌汁の仕上げに少量加えてとろみづけ

加熱するとぬめりが弱まるため、ねばりを楽しみたいときは火を通さず、仕上げに加えるのがおすすめです。

合わせる相手は、味の濃すぎないものが向いています。とろみが全体をつないでくれるので、しょうゆやポン酢のような塩気のある調味料を少量落とすだけでも味がまとまります。ごま油を数滴たらせば香りが立ち、ごはんにのせる小鉢として使いやすくなります。

反対に、火を通してじっくり味を含ませる料理には向きません。煮て食べたいときは、だし殻の昆布などを使う佃煮のほうが向いています。やわらかく仕上げるために酢を使う理由は、佃煮の記事で仕組みから説明しています。

生コンアイスはどこで買える?販売情報

生コンアイスは、2026年7月3日に魚津市役所で初めて販売されました。価格は1個300円です。市役所正面玄関前での試験販売では、用意されたカップが短時間で完売する人気ぶりだったと報じられています。

その後は地域のイベント会場などでの販売が予定されていました(2026年7月時点)。全国のスーパーやコンビニで買えるような常時販売の商品ではないため、販売情報は魚津市や開発した高校の発信をチェックするのが確実です。

報道では、市役所正面玄関前に用意されたのは40個ほどで、30分足らずでなくなったと伝えられています。生徒たちが授業や部活動の合間に手作りする商品なので、一度に大量に並ぶタイプではありません。行列を見越して早めに向かった人でも、必ず買えるとは限らない規模だと考えておくのが無難です。

そのため、置いている店を探すより、いつどこに出るかの告知を追うほうが現実的です。目を通しておきたいのは、魚津市の広報や公式サイト、開発した高校の発信、それに富山県内の放送局が流すニュースです。県外から向かうなら、出店が発表されてから日程を決めたほうが空振りしません。

2026年9月の時点では、全国のスーパーやコンビニで通年買える商品としての取り扱いは確認できていません。一方で、原料のがごめ昆布そのものは季節を問わず流通しています。生コンアイスに出会えなくても、あのねばりだけなら家庭で確かめられます。

生コンアイスは地域限定・数量限定の話題商品。見かける機会があれば、ぜひ味わってみたい一品です。

暑い季節に持ち運びたいアイスなら、こちらの記事も参考になります。

よくある質問

生コンアイスは本当にコンクリートが入っているの?

いいえ、コンクリートは一切入っていません。見た目がコンクリートに似ているだけで、中身は昆布の粉末などを使ったアイスです。安心して食べられます。

どんな味がするの?

がごめ昆布を使っているため、ほんのり昆布の風味が感じられます。ねばりを活かしたねっとりとした食感が特徴です。

がごめ昆布はスーパーで買える?

刻んだ状態のがごめ昆布は、乾物コーナーや通販で手に入ります。とろろ昆布などと並んで売られていることが多いです。

がごめ昆布と普通の昆布はどう違うの?

だし用の昆布はうまみを出すのが主な役割ですが、がごめ昆布は強いねばりと食感を楽しむ食材です。水につけるととろみが出るのが大きな違いです。

刻んだがごめ昆布は、水で戻したあとどのくらい日持ちしますか?

戻したものは水分を含んでいるので、その日のうちに食べきるつもりで用意するのが安心です。乾いたままなら、袋の口を閉じて湿気を避けておけば長く保てます。湿気を吸うと固まってほぐしにくくなるので、開封後は乾燥剤ごと密閉容器に移しておくと最後まで使いやすくなります。

まとめ|生コンアイスとがごめ昆布のポイント

生コンアイスは、話題になった見た目にばかり目が向きがちです。けれども中身は、地元の海で育てた昆布をどう使うかという課題から生まれた商品でした。ここまでの内容を、買う側・食べる側の視点で整理しておきます。

  • 正体は富山湾で養殖されたがごめ昆布の粉末を練り込んだアイスで、コンクリートは使われていない
  • 開発したのは魚津市の高校生。扱いにくかったねばりの強さを、そのまま商品の個性に変えた
  • 販売は地域限定・数量限定で、全国の店に通年並ぶ商品ではない。出店の告知を追うのが近道
  • 原料のがごめ昆布は乾物売り場や通販で入手でき、刻みタイプなら水で戻すだけでねばりが出る
  • ねばりは火に弱いので、煮る・炒めるより、仕上げに加えて生かす使い方が合う

話題の商品としてはめったに出会えない一品ですが、入口になっているがごめ昆布のほうは乾物の棚に一年中並んでいます。生コンアイスが見せてくれたのは、使いみちが決まっていない素材にも役どころがあるという事実でした。

話題のニュースをきっかけに、身近な食材のことを知るのも楽しいものです。がごめ昆布を見かけたら、ねばねばごはんから試してみてはいかがでしょうか。

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