パセリに含まれる主な栄養素
パセリはビタミン・ミネラルの含有量が野菜のなかでもトップクラスです。料理の彩りとして添えられることが多い食材ですが、実は少量でも効率よく栄養を摂れる優秀な野菜といえます。
パセリには、ビタミンK・β-カロテン・ビタミンC・鉄分・カリウムなど、不足しがちな栄養素がぎゅっと詰まっています。
ここでは、パセリの代表的な栄養素を日本食品標準成分表(八訂)のデータをもとに紹介します。
ビタミンK — 生鮮食品トップクラスの含有量
パセリの可食部100gあたりに含まれるビタミンKは850μgで、生鮮野菜のなかでも群を抜いた数値です。ビタミンKはカルシウムを骨に定着させる働きがあるほか、血液の凝固に関わる成分の合成にも欠かせません。
成人の1日あたりの目安量は150μg(日本人の食事摂取基準2020年版)なので、パセリをほんの少し食べるだけでも十分な量を補えます。
β-カロテン(ビタミンA) — 抗酸化力が豊富
パセリのβ-カロテン含有量は100gあたり7,400μgです。にんじん(皮つき・生)の6,900μgをも上回る数値で、緑黄色野菜のなかでもトップレベルに位置します。
β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換されます。皮膚や粘膜の健康維持に関わる栄養素として知られています。
ビタミンC — レモンにも匹敵する含有量
パセリ100gあたりのビタミンC含有量は120mgです。レモン果汁(100gあたり50mg)の2倍以上にあたります。
鉄分・カリウム・カルシウムなどのミネラル
パセリはミネラルも豊富に含んでいます。主な含有量は以下のとおりです。
| ミネラル | 100gあたりの含有量 |
|---|---|
| 鉄 | 7.5mg |
| カリウム | 1,000mg |
| カルシウム | 290mg |
| 葉酸 | 220μg |
| 食物繊維 | 6.8g |
とくに鉄分は野菜のなかでもかなり多い部類に入ります。葉酸は赤血球の生成に関わる栄養素で、妊娠期に必要量が増えることでも知られています。

パセリと他の野菜の栄養比較
「パセリは栄養がある」と言われても、他の野菜と比べて実際にどのくらい違うのか気になるところです。ここでは、栄養価が高いことで知られるほうれん草やブロッコリーと数値を並べて比較してみます。
ほうれん草・ブロッコリーとの比較表
| 栄養素(100gあたり) | パセリ(生) | ほうれん草(生) | ブロッコリー(生) |
|---|---|---|---|
| β-カロテン | 7,400μg | 4,200μg | 900μg |
| ビタミンC | 120mg | 35mg | 140mg |
| ビタミンK | 850μg | 270μg | 210μg |
| 鉄 | 7.5mg | 2.0mg | 1.3mg |
| カリウム | 1,000mg | 690mg | 460mg |
| カルシウム | 290mg | 49mg | 50mg |
| 食物繊維 | 6.8g | 2.8g | 5.1g |
出典:日本食品標準成分表(八訂)
パセリが特に優れている栄養素
表を見ると、パセリはほとんどの項目でほうれん草やブロッコリーを上回っていることがわかります。
とりわけ鉄分はほうれん草の約3.7倍、カルシウムは約5.9倍と大きな差があります。ビタミンKに至っては、ほうれん草の約3倍です。
ビタミンCだけはブロッコリーがわずかに上回りますが、それ以外の栄養素ではパセリが圧倒的です。「飾り」として添えるだけではもったいない食材だということが、数値からもはっきりわかります。

パセリの栄養を効果的にとる食べ方
パセリの栄養素をしっかり活かすには、食べ方にちょっとしたコツがあります。ポイントは「生食と加熱の使い分け」と「油との組み合わせ」です。
生食と加熱でどう変わる?
ビタミンCや葉酸は水溶性のため、加熱すると一部が失われます。これらの栄養素を優先的に摂りたい場合は、生のまま食べるのが効果的です。
一方、加熱してもβ-カロテンやビタミンK、鉄分、カルシウムなどは大きく減りません。スープや炒め物に加えれば、かさが減って量を食べやすくなるメリットもあります。
油と一緒に食べるとβ-カロテンの吸収アップ
β-カロテンは脂溶性の栄養素です。油と一緒に摂ることで体への吸収率が高まります。
オリーブオイルやバターでさっと炒めたり、ドレッシングと和えたりするのが手軽な方法です。天ぷらにするのもよい組み合わせといえます。
手軽にパセリを食べるアイデア3選
「苦くて食べにくい」と感じる方も多いパセリですが、工夫次第で取り入れやすくなります。
- みじん切りにしてスープやパスタに混ぜる — 細かく刻むと苦みが和らぎ、風味のアクセントになる
- パセリバターにする — 刻んだパセリとバターを混ぜて冷蔵保存。パンやステーキに添えるだけ
- スムージーに加える — バナナやりんごと一緒にミキサーにかけると苦みがほとんど気にならない

パセリは1日どのくらい食べればいい?
栄養たっぷりのパセリですが、1日にどのくらい食べるのが適切なのか知っておくと安心です。
1日の適量の目安
パセリ1本(茎つき)の重さはおよそ10g、葉だけだと3〜5g程度です。料理に添えられるパセリは1〜2本が一般的なので、飾りのパセリを残さず食べるだけでも栄養を摂ることができます。
食べすぎには注意が必要な理由
パセリにはアピオールという精油成分が含まれています。アピオールは食欲を増進させたり口臭を抑えたりする働きがあるとされていますが、大量に摂取すると胃腸に負担がかかることがあります。
通常の食事で使う量であれば心配はありません。ただし、一度に大量(100g以上など)を食べ続けるのは避けたほうがよいでしょう。

よくある質問
- 乾燥パセリでも栄養はある?
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乾燥パセリにも栄養素は残っています。ただし、ビタミンCなど水溶性の成分は乾燥の過程で減少します。ビタミンKやβ-カロテンは比較的残りやすいため、手軽に使いたいときは乾燥パセリでも十分に活用できます。
- パセリは冷凍保存できる?
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できます。水気をしっかり拭き取ってから保存袋に入れて冷凍してください。凍ったまま手で揉むと簡単にパラパラになるので、料理にそのまま振りかけられます。冷凍しても栄養素の大きな損失はありません。
- イタリアンパセリと普通のパセリの栄養に違いはある?
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栄養成分は大きく変わりませんが、イタリアンパセリのほうが苦みが少なく、サラダなど生食に向いています。どちらを選んでも栄養面での差はほとんどないため、好みや用途で選んで問題ありません。
- パセリの茎にも栄養はある?
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茎にも葉と同様にビタミンやミネラルが含まれています。やや硬いですが、みじん切りにしてスープや炒め物に加えれば、無駄なく栄養を摂ることができます。
まとめ
パセリはビタミンK・β-カロテン・ビタミンC・鉄分・カルシウムなど、さまざまな栄養素を豊富に含む野菜です。ほうれん草やブロッコリーと比較しても、多くの栄養素で上回る実力を持っています。
料理に添えられたパセリを残さず食べるだけでも、手軽にビタミンやミネラルを補給できます。「飾り」で終わらせず、ぜひ毎日の食事に取り入れてみてください。
苦みが気になる方は、みじん切りにしてスープに混ぜたり、バターと合わせたりすると食べやすくなります。生食でも加熱でも栄養を活かせるので、自分に合った食べ方を見つけてみましょう。
