「蒸し料理はしてみたいけれど、専用の蒸し器を買うほどでもない」。そんなときに候補に挙がるのが、ダイソーの蒸し器です。100円台から手に入るうえ、種類もいくつかあります。
ただ、売り場に行くと形の違うものが並んでいて、どれを選べばよいのか迷いがちです。電子レンジで使うもの、鍋に入れて使うもの、折りたためるシリコン製。見た目は似ていても、向いている料理はそれぞれ違います。
この記事では、ダイソーで買える蒸し器を3つのタイプに整理して、選び方・使い方・食材別の加熱時間の目安・注意点までをまとめました。先に結論をお伝えすると、レンジで少量を手早く蒸したいならプラスチックのレンジ蒸し器、まとめて蒸したいなら鍋に入れるステンレス製、という選び方でほぼ迷いません。
ダイソーの蒸し器は大きく3タイプ|まず違いを押さえる
ダイソーで「蒸し器」として売られているものは、大きく分けると電子レンジ用・鍋用・シリコン製の3タイプです。この区別さえつけば、売り場で手に取るべきものはすぐ決まります。値段はおおむね110円から330円(税込)の範囲に収まります。
ひとつ先に断っておくと、100円ショップの調理グッズは商品の入れ替わりが早いジャンルです。同じ形のものがいつでも全店にあるとは限りません。売り場で見つからないときは、キッチン用品の棚だけでなく、電子レンジ調理器コーナーもあわせて探してみてください。
電子レンジ蒸し器(プラスチック製)
いちばん手軽なのが、電子レンジ専用のプラスチック製です。本体・中敷きのザル・フタが組み合わさった構造で、食材をザルに載せてレンジにかけると、下にたまった水分が蒸気になって食材を包みます。一辺13cmほどの角型や、少し大きめのものなど、サイズ違いで並んでいることがあります。
向いているのは、1〜2人分の野菜を蒸す使い方です。冷蔵庫の残り野菜を温野菜にする、朝の弁当用にブロッコリーをさっと蒸す、といった場面で出番があります。ザルの下に水が落ちるので、水っぽくなりにくいのが利点です。
さつまいもやとうもろこしを切らずに丸ごと入れられる、細長い形のレンジ調理器も展開されています。こちらは110円ではなく220円〜330円の価格帯になりますが、皮ごと加熱したい人には使い勝手がよいタイプです。
鍋にセットするステンレス蒸し器(蒸し目皿)
手持ちの鍋を蒸し器に変えるのが、脚の付いたステンレスのプレートです。「蒸し目皿」「蒸し台」といった名前で売られており、直径19cm前後の大きめサイズもあります。鍋の底に水を張り、その上にプレートを置いて食材を載せる仕組みです。
3タイプのなかでは、いちばん本格的な蒸し上がりになります。蒸気の量が多く、加熱ムラも出にくいため、茶碗蒸し・シュウマイ・肉まんの温め直し・さつまいもの丸蒸しなど、時間をかけて蒸したい料理に向きます。金属製なので変形や劣化も起きにくいタイプです。
シリコンスチーマー
やわらかいシリコン製の容器で、食材を入れてフタをし、レンジにかけて使います。角型と丸型があり、使わないときは折りたたんで薄くできるのが最大の特徴です。引き出しの隙間に入るので、収納場所に余裕がないキッチンでも置き場所に困りません。
製品によっては、レンジのほかにオーブンや食器洗い乾燥機に対応しているものもあります。ただし対応範囲は商品ごとに違うため、購入時はパッケージ裏の表示を必ず確認してください。
| タイプ | 価格の目安 | 得意な料理 | ここが弱い |
|---|---|---|---|
| 電子レンジ蒸し器 | 110〜330円 | 温野菜・少量の付け合わせ・弁当のおかず | 一度に蒸せる量が少ない |
| ステンレス蒸し目皿 | 110〜220円 | シュウマイ・肉まん・茶碗蒸し・まとめ蒸し | 鍋とコンロが必要で後片付けが増える |
| シリコンスチーマー | 110〜330円 | 少量調理・作りおきの下ゆで代わり | においや色が移ることがある |

レンジタイプの使い方|基本の手順と水の量
電子レンジ用の蒸し器は、食材を入れてフタをしてレンジにかけるだけが基本です。難しい工程はありませんが、水の量とフタの扱いだけは押さえておくと仕上がりが安定します。
電子レンジ蒸し器の基本手順
厚みがばらばらだと火の通りに差が出ます。根菜は1cm前後の厚さに、葉物はざく切りに。皮ごと加熱する場合はよく洗っておきます。
本体の底に大さじ2ほどの水を入れるタイプと、食材の水分だけで蒸すタイプがあります。ここは製品ごとに違うので、パッケージか本体の表示に従ってください。
ザルの上で食材が重ならないように広げます。詰め込むと下側だけ生煮えになりがちです。量が多いときは2回に分けたほうが結果的に早く済みます。
目安の時間より30秒ほど短く設定し、竹串を刺して確認します。足りなければ10〜30秒ずつ追加。一気に長くかけるより失敗しません。
加熱が終わったら、そのまま1分ほど置いてから取り出すと、余熱で中心まで火が通ります。フタを開けるときは、熱い蒸気が一気に立ちのぼるので、顔を近づけず向こう側から手前へ持ち上げるようにしてください。
シリコンスチーマーの使い分け
シリコンスチーマーは、水分の出やすい食材と相性がよいタイプです。もやし・キャベツ・きのこ・豆苗などは、そのまま入れてフタをするだけで蒸し上がります。逆に、さつまいものように水分の少ない根菜は、少量の水を振ってから加熱すると乾きにくくなります。
気をつけたいのは、においと色の移りやすさです。カレー粉やトマトソースを使ったあとに色が残ることがあります。使用後すぐに中性洗剤で洗い、気になるときは薄めた重曹水にしばらく浸けておくと軽減できます。長時間の空焼きや、油分の多い料理の高温加熱は避けてください。
食材別の加熱時間の目安|さつまいも・とうもろこし・葉物
加熱時間は食材の量と厚みでほぼ決まります。下の表は電子レンジ600Wで、1〜2人分(100〜150gほど)を蒸した場合の目安です。機種による差があるため、初めて使うときは短めから試してください。
| 食材 | 切り方・量 | 600Wの目安 |
|---|---|---|
| さつまいも | 1cm厚の輪切り・150g | 4〜5分 |
| さつまいも(丸ごと) | 中1本・200g前後 | 5〜7分 |
| じゃがいも | 1cm厚・150g | 4〜5分 |
| かぼちゃ | 2cm角・150g | 3〜4分 |
| にんじん | 5mm厚・100g | 2分30秒〜3分 |
| ブロッコリー | 小房・150g | 2〜3分 |
| とうもろこし | 1本 | 5分前後 |
| キャベツ | ざく切り・100g | 1分30秒〜2分 |
| もやし | 1袋・200g | 2分 |
表の時間で足りないときは、10〜30秒ずつ追加します。いきなり2分足すと、外側だけ煮崩れて中心が硬いまま、という失敗につながります。竹串がすっと通れば加熱完了の合図です。
根菜は「厚み」をそろえるだけで仕上がりが変わる
さつまいも・じゃがいも・にんじんのような根菜は、火の通りに時間がかかります。厚みが2cmと1cmで混ざっていると、薄いほうが崩れるまで加熱しても厚いほうが硬いままです。包丁を入れる段階で厚さをそろえておくと、この問題はほとんど起きません。
さつまいもを甘く仕上げたいときは、加熱の速さよりゆっくり温度を上げることが大切になります。レンジの出力を600Wではなく500Wや200W(解凍モード)に落として長めにかけると、甘みが出やすくなります。ホクホク感を重視するなら600Wで手早く、しっとり甘くしたいなら低出力で長く、と覚えておくと便利です。
葉物・もやしは短時間で切り上げる
キャベツ・小松菜・もやし・豆苗といった水分の多い食材は、加熱しすぎるとかさが減って食感が失われます。1〜2分で一度止めて、様子を見るくらいでちょうどよく仕上がります。余熱でも火が入ることを見込んで、少し早めに取り出すのがコツです。
ブロッコリーは、茎と花蕾(からい)で火の通りが違う野菜です。茎は薄めに切って先に並べ、花蕾はその上に載せると、同じ時間で両方がちょうどよくなります。ブロッコリーの扱いについては、こちらの記事でも取り上げています。

鍋で使うステンレス蒸し器の使い方|サイズ選びと火加減
ステンレスの蒸し目皿は、水の量と火加減さえ押さえれば扱いが簡単です。ポイントは「プレートの下面に湯が触れない量の水を張る」こと。水が多すぎると食材が湯に浸かってしまい、蒸し物ではなくゆで物になります。
手順としては、まず鍋に1〜2cmほどの水を入れ、蒸し目皿を置きます。水を沸騰させてからフタを取り、食材を並べてフタをして中火。あとは時間まで待つだけです。食材を入れる前に沸騰させておくのは、蒸気が出るまでの中途半端な温度帯を短くするためです。
- 鍋の内径より1〜2cm小さいプレートを選ぶ……ぴったり同径だと入らず、小さすぎると傾く
- 水は1〜2cm、プレートに触れない高さまで……多いとゆで物になり、少ないと途中で空焚きになる
- クッキングシートを敷く……シュウマイや肉まんの底が張り付かず、洗い物も楽になる
- 湯を足すときは必ず熱湯で……冷水を足すと鍋の中の温度が下がり、蒸し時間が読めなくなる
蒸し時間の目安は、冷凍シュウマイなら8〜10分、市販の肉まんの温め直しなら10分前後です。さつまいもを丸ごと蒸す場合は30〜40分ほどかかります。長く蒸すものは途中で水位を確認し、減っていたら熱湯を足してください。
フタの内側についた水滴が食材に落ちると、表面がべたつきます。肉まんのようにふっくら仕上げたいものは、フタを布巾で包んでから載せると水滴が落ちません。布巾の端は必ず上でまとめ、コンロの火に触れないようにしてください。

失敗しないための注意点|W数・耐熱温度・やけど
100円台で買える蒸し器でも、守るべき使用条件があります。もっとも多い失敗は、出力の上限を超えた加熱による変形です。パッケージと本体の表示を一度は読んでおいてください。
- 出力の上限を守る……レンジ用の製品には「700W以上では使用しない」と表示されているものがあります。上限を超えると変形や破損の原因になります
- 本体とフタで耐熱温度が違うことがある……フタだけ耐熱温度が低い製品もあります。両方の表示を確認しましょう
- オーブン・トースター・直火は不可の製品が多い……「電子レンジ専用」と書かれていればレンジ以外では使えません
- 油分の多い食材は温度が上がりやすい……肉の脂やバターを多く使う調理は、部分的に高温になり変形の原因になります
- 取り出すときは必ずミトンを使う……本体も蒸気も高温です。素手で持つと、持ち上げた瞬間に手を滑らせる危険があります
- 鍋タイプは空焚きに注意……水が尽きると鍋もプレートも急激に高温になります。長時間蒸すときは途中で必ず確認を
もうひとつ、意外と多いのが加熱ムラによる仕上がりの不満です。電子レンジは食材の水分に働きかけて温める仕組みなので、量が多いほど外側と中心の差が出ます。1回に詰め込みすぎない、途中で一度取り出して並べ替える。この2つでかなり改善します。
蒸し器がないときの代用|家にあるもので間に合わせる
買いに行く前に一度試したい、という場合は家にあるもので代用できます。仕上がりは専用品に及ばないものの、少量なら十分間に合います。
- 鍋+金属製のざる……鍋に水を張り、脚付きのざるを伏せて置けば蒸し目皿の代わりになります。ざるの縁が鍋にかかるサイズを選びます
- 鍋+アルミホイルの台……ホイルを固く丸めた輪を3つ作って鍋底に置き、その上に耐熱皿を載せます。水は輪の高さより低く
- 耐熱皿+ラップ……食材に少量の水を振り、ふんわりラップをかけてレンジへ。いちばん手軽ですが、水っぽくなりやすい方法です
- フライパン+少量の水……底に1cmほど水を入れ、耐熱皿を置いてフタをします。浅い鍋しかない家庭でも使えます
いずれの方法でも、皿と鍋の間に必ず隙間を作るのがポイントです。皿が鍋底に直接触れていると、その部分だけ焦げたり、皿が割れたりすることがあります。耐熱表示のある皿を使ってください。
蒸し器を使わずに作れる蒸し菓子もあります。名古屋の郷土菓子である鬼まんじゅうは、蒸し器がなくてもフライパンやレンジで作れる方法が知られています。

なお、100円ショップのキッチングッズは「専用品を買う前のお試し」として使うのにも向いています。使ってみて登場回数が多いようなら、上位の調理器具へ移行する判断もしやすくなります。ほかの100均活用の例はこちらでも紹介しています。

水を張って使う調理道具は、蒸し器のほかにもあります。低温調理器で使う深い容器も、100円ショップで探せます。耐熱温度の表示や深さなど、売り場で確認したいポイントはこちらにまとめました。

さつまいもは蒸すほかに、鍋でゆでる方法もあります。仕上がりや甘さの違い、切り方別のゆで時間はこちらの記事で比べています。

よくある質問
- ダイソーの蒸し器はどの売り場にありますか?
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キッチン用品のコーナーが基本ですが、電子レンジ調理器の棚に並んでいることもあります。レンジ用のプラスチック製品とステンレスの蒸し目皿は置き場所が離れている場合が多いので、両方を見てみてください。100円ショップの調理グッズは入れ替わりが早く、店舗や時期によって取り扱いが変わります。見つからないときは店員さんに在庫を確認するのが確実です。
- レンジ用の蒸し器に水は入れますか?
-
製品によって違います。本体の底に大さじ2ほどの水を入れて使うタイプと、食材から出る水分だけで蒸すタイプの両方があります。水を入れない設計のものに水を張ると、加熱時間が伸びたり吹きこぼれたりします。購入時にパッケージの使用方法を確認し、捨てる前に写真を撮っておくと後から見返せます。
- さつまいもを甘く蒸すコツはありますか?
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低い出力でゆっくり加熱するのが基本です。600Wで一気に加熱するとホクホクした食感になり、500Wや解凍モードで時間をかけると甘みが出やすくなります。さつまいものでんぷんが糖に変わる働きは、ある程度の温度帯を長く保つことで進むためです。急ぐ日は高出力、甘さを優先したい日は低出力、と使い分けてみてください。
- 蒸し器のプラスチックのにおいが気になります
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新品のうちは樹脂のにおいが残ることがあります。使い始めに中性洗剤で洗い、水を入れて1〜2分加熱して湯を捨てる作業を1〜2回繰り返すと軽減します。それでも強く残る場合や、加熱後に変形が見られる場合は使用を中止してください。シリコン製でにおいが移ったときは、薄めた重曹水に浸けてから洗う方法があります。
- 食洗機で洗えますか?
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対応の可否は製品ごとに異なります。シリコンスチーマーには食器洗い乾燥機に対応したものがありますが、プラスチック製のレンジ用蒸し器は非対応の場合があります。非対応の製品を食洗機に入れると、高温で変形することがあります。表示が見当たらないときは手洗いを選んでおくと安全です。
まとめ|用途で選べば110〜330円で十分足りる
ダイソーの蒸し器は、電子レンジ用・鍋にセットするステンレス製・シリコン製の3タイプに整理できます。少量の温野菜を手早く作りたいならレンジ用、シュウマイや肉まんをまとめて蒸したいならステンレスの蒸し目皿、収納場所を取りたくないならシリコン製。この基準で選べば、売り場で迷う時間はほとんどなくなります。
使い方で押さえるべき点も多くはありません。レンジ用は食材の厚みをそろえて重ねず、目安より短めに加熱して足していく。鍋用はプレートに触れない高さまで水を張り、沸騰させてから食材を入れる。この2つだけで、仕上がりは安定します。
加熱時間は「短めにかけて、10〜30秒ずつ足す」。この進め方なら、機種の違いがあっても失敗しません。
100円ショップの調理グッズは入れ替わりが早いため、同じ商品がいつまでもあるとは限りません。気になるタイプを見かけたときが買いどきです。蒸し料理は野菜をたくさん食べられる調理法でもあるので、まずは110円のレンジ用から試してみてはいかがでしょう。
