12月の鮮魚コーナーは、ひと月のうちに顔つきが変わります。上旬は鍋用の切り身やブリのさくが並ぶ冬の売り場ですが、下旬になると新巻鮭やカニ、刺身の盛り合わせが前に出てきて、一気に年末の売り場になります。何をいつ買えばいいのか、迷いやすい月ではないでしょうか。
12月の魚選びは、2つの軸で考えると整理がつきます。「寒」の名がつく脂ののった魚を味わうことと、年取り魚をはじめとする年末年始の魚を段取りよくそろえることです。
この記事では、12月が旬の魚介10種を3つのグループに分けて紹介します。あわせて、年末の売り場での選び方、正月に向けた買い出しと保存の段取り、鍋や焼き魚でのおすすめの食べ方までまとめました。
12月が旬の魚とは?「寒」の名がつく魚と年取り魚がそろう月
魚の「旬」には、たくさんとれる時期と、味がよくなる時期という2つの意味があります。出回りが多く値ごろな時期と、脂がのっていちばんおいしい時期は、同じとは限りません。
12月は、二十四節気の大雪(12月7日ごろ)から冬至(2026年は12月22日)へと進み、寒さが本番になる月です。海の魚もこの寒さに合わせて身を充実させ、売り場には冬の魚が出そろいます。まずは11月との違いと、12月ならではの事情を押さえておきましょう。

12月は冬の魚の本番|11月の「走り」との違い
11月は、ブリやマダラ、アンコウといった冬の魚が出はじめる「走り」の月でした。12月はそれらが本番を迎えます。そこへサバやサワラのように秋から冬にかけて脂を増していく魚も加わり、冬の魚がもっともそろう月になります。
魚は冬から春にかけて産卵期を迎えるものが多く、その前に栄養をたくわえて身が太ります。水温が下がる12月は、この蓄えが進んで脂ののりが増していく時期です。11月に食べた魚を12月にもう一度買って、脂ののり方を食べ比べてみるのも、この月ならではの楽しみ方です。
| 比べる点 | 11月 | 12月(本記事) |
|---|---|---|
| 売り場の主役 | ブリ・ヒラメ・アンコウなど冬の魚の走り | 寒ブリ・寒サバ・マダラなど冬の魚の本番 |
| 売り場の変化 | 秋の回遊魚から冬の魚へ入れ替わる | 下旬に正月用の魚介(新巻鮭・カニ・刺身盛り合わせ)が増える |
| 選ぶときの軸 | 身の締まり・鍋向きかどうか | 脂ののり・表示・年末に向けて買う日の段取り |
11月の売り場でどんな魚が主役だったかは、前月の記事にまとめています。冬の魚が出はじめる時期の選び方や、切り身を下処理して冷凍する手順もこちらで紹介しています。

「寒ブリ」「寒サバ」の「寒」とは? 年末の需要で値が動く月
売り場で見かける「寒ブリ」「寒サバ」「寒サワラ」の「寒」は、寒い時期にとれて脂がのった魚につけられる呼び名です。暦でいう「寒(寒の内)」は小寒(1月5日ごろ)から立春の前日(2月3日ごろ)までを指しますが、魚の呼び名としては12月から2月ごろのものに広く使われています。
産地によっては、大きさや品質の基準を設けて「寒」の名を名乗れる魚を絞っているところもあります。富山県氷見市の「ひみ寒ぶり」はその代表で、基準を満たすブリの水揚げがそろうと「ひみ寒ぶり宣言」が出され、そこからブランドとしての出荷が始まります。
12月の魚には、もうひとつ「年末の需要」という事情があります。大晦日に食べる年取り魚や、正月の刺身・焼き魚の需要が重なるため、下旬になるほどブリや鮭、カニ、マグロなどの値段が上がりやすくなります。
12月の魚は「何を買うか」と同じくらい「いつ買うか」で満足度が変わります。上旬から中旬は寒の魚をふだんの献立で味わい、下旬は年末年始に食べる魚を段取りよくそろえる。この2段構えで考えると、売り場で迷わなくなります。
12月の旬の魚10選|特徴と食べ方
冬においしい魚は、この10種のほかにもあります。ヒラメやアンコウ、キンメダイも12月に味のよい時期を迎えますが、この3種の特徴と食べ方は11月の記事で紹介しました。あわせて読むと、冬の鮮魚売り場の顔ぶれをひととおり押さえられます。
ここからは、12月の売り場に並ぶ魚介を10種取り上げます。「『寒』の名がつく脂の本命」「鍋と冬のごちそうになる白身」「年末年始の食卓を支える魚介」の3グループに分け、それぞれの特徴と向いている食べ方をまとめました。
寒ブリ/寒サバ/寒サワラ(「寒」の名がつく脂の本命3種)
寒ブリは、出世魚であるブリのうち、冬にとれる大型で脂ののったものを指す呼び名です。日本海側の富山湾や佐渡周辺でとれる天然ブリがよく知られています。腹側の身は脂が多く、背側はさっぱりしているのが特徴です。刺身やしゃぶしゃぶなら腹側、照り焼きや煮付けなら背側と使い分けると、同じブリでも食べ飽きません。
寒サバは、12月から2月ごろにとれるマサバの呼び名です。10〜11月ごろのものは秋サバと呼ばれ、寒サバはそこからさらに脂がのった、一年でいちばんおいしいとされる時期のものです。塩焼きにすると、皮目から脂がにじみ出てきます。サバは鮮度が落ちやすい魚なので、買った日のうちに調理するか、塩をしてから冷蔵・冷凍するのが基本です。しめさばにする場合の注意点は、よくある質問でまとめています。
寒サワラは、地域によって旬の感じ方が分かれる魚です。関西では、産卵のために瀬戸内海へ集まる春のサワラを多くとってきたことから、春が旬とされてきました。一方の関東では、冬に近海でとれる脂ののったサワラを「寒サワラ」と呼んで好みます。身はやわらかく崩れやすいので、西京焼きや幽庵焼きのように、漬けてから焼くと扱いやすくなります。
マダラ/トラフグ/カワハギ/アマダイ(鍋と冬のごちそうになる白身)
マダラは、漢字で「鱈」と書くとおり、雪の季節を代表する白身魚です。12月から1月は身の脂ののりがよく、オスの白子が出回る量も増えます。白子は北海道では「タチ」、東北では「キク」などと呼ばれ、ポン酢・天ぷら・鍋の具に向きます。身は水分が多いため、鍋なら煮すぎないこと、焼くなら塩をふって水分を抜いてからにするとふっくら仕上がります。
トラフグは冬の味覚の代表で、12月から1月ごろが旬とされます。薄造りの「てっさ」や鍋の「てっちり」が定番で、白子も珍重されます。天然ものは高価ですが、長崎県などの養殖ものが出回るようになり、鍋用のセットを見かける機会も増えました。フグには毒をもつ部位があるため、処理は資格をもつ人に限られています。家庭で丸ごとさばくことはせず、有毒部位を取り除いた「身欠きふぐ」など処理済みの商品を買ってください。
カワハギは、晩秋から冬にかけて肝が大きくなる魚です。硬い皮を手ではぐようにむけることが名前の由来で、身はフグに似た弾力のある白身をしています。刺身を、肝を溶いた「肝醤油」で食べるのが定番です。ただし生の肝を使うのは鮮度が確かなものに限り、心配なときは鍋や煮付けにして肝ごと火を通しましょう。
アマダイは秋から冬にかけて旬を迎える白身の高級魚で、京都では「ぐじ」と呼ばれます。身は水分が多くやわらかいため、塩をして水分を抜いたり、一夜干しにしたりしてから焼くと甘みが引き立ちます。うろこをつけたまま焼く「若狭焼き」は、うろこがパリッと立って香ばしく、この魚ならではの食べ方です。関東よりも西日本の売り場で見かけることが多い魚です。
新巻鮭/ズワイガニ/マガキ(年末年始の食卓を支える魚介)
新巻鮭は、秋にとれた鮭の内臓を取って塩をした加工品です。鮭そのものの旬は秋ですが、新巻鮭は年末の贈り物や、大晦日に食べる年取り魚として12月に売り場の主役になります。わらや縄で巻いて運んだことから「荒巻」と呼ばれたのが名前の由来とされます。1尾で買うと量が多いので、頭・カマ・切り身に分けて冷凍しておくと、正月から1月いっぱいまで少しずつ使えます。
ズワイガニは、11月の解禁から1か月ほどたった12月に水揚げが安定し、年末に向けて売り場の主役になります。メス(セコガニ・コウバコガニなど)は資源保護のため漁期が短く、日本海側の多くの産地で12月末に終わります。メスを味わえるのは実質この月までです。年末に並ぶカニは、産地でゆでたボイル品のほか、冷凍のボイル品や生のカット品も多く、それぞれ扱い方が違います。
マガキ(真牡蠣)は秋から冬が食べごろで、12月から2月にかけて身がふっくらと太ります。鍋・フライ・土手鍋と使い道が広く、年末の鍋の具にも向きます。「生食用」と「加熱用」の違いは11月の記事でくわしく扱いました。ここでは加熱の目安だけ押さえておきます。厚生労働省はノロウイルス対策として、中心部が85〜90℃で90秒以上になる加熱を目安にしています。加熱用は、この目安で中まで火を通してください。
12月の旬の魚の選び方|年末の売り場で失敗しないコツ
12月は、丸ごと1尾の魚よりも、切り身・加工品・冷凍品を買う機会が増える月です。目やエラで鮮度を見る基本は11月の記事で紹介したとおりですが、この月はそれに加えて「ラベルの表示を読むこと」が失敗を減らす近道になります。
年末まで冷凍庫に置くつもりの冷凍品は、買う時点の状態も見ておきます。袋の内側に霜や氷の粒がびっしりついたものは、運ぶ途中や陳列中に温度が上下した可能性があり、家でさらに日数を重ねると、解凍したときに身がぱさつきやすくなります。
ブリ・サバは「天然か養殖か」と切り身の色で見る
養殖ブリは一年中出回り、脂ののりが季節に左右されにくいのが特徴です。冬の天然ブリは、寒さで脂の量が増すぶん、身の締まりと脂のバランスが魅力になります。どちらがよいかは好みで分かれます。脂がしっかりのったものを手頃に食べたいなら養殖、冬らしさを味わいたいなら天然と選び分けるとよいでしょう。生鮮の魚は、養殖されたものに「養殖」と表示するきまりがあるので、ラベルで確かめられます。
切り身の鮮度は、血合いの色で判断します。ブリやサバの血合いは、新しいものほど鮮やかな赤で、時間がたつと茶色っぽくくすみます。魚ごとの見るポイントは次のとおりです。
| 魚 | 選びたい状態 | 避けたい状態 |
|---|---|---|
| 寒ブリ(切り身) | 血合いが鮮やかな赤・身に透明感がある | 血合いが茶色い・トレーにドリップが溜まっている |
| 寒サバ | 皮の青い模様がくっきり・腹に張りがある | 腹がやわらかい・身が割れている |
| サワラ(切り身) | 身が白っぽく透明感がある・皮に光沢がある | 身が崩れている・ドリップが多い |
| マダラ(切り身) | 身が白く透き通っている | 身が白く濁っている |
| タラの白子 | 張りがあり乳白色・血がにじんでいない | 形が崩れて水っぽい |
フグ・カキ・カニは表示で選ぶ(処理済み・生食用/加熱用・ボイル/生)
フグ・カキ・カニは、見た目よりも表示から得られる情報のほうが大切な魚介です。表示によって食べ方そのものが決まるので、かごに入れる前に次の点を確かめましょう。
年末の売り場で確かめたい表示
- フグ:「身欠き」「処理済み」と書かれた商品を選ぶ
- カキ:「生食用」か「加熱用」か。殻付きは殻がしっかり閉じているもの
- カニ:「ボイル」か「生」か。生は必ず加熱してから食べる
- 「解凍」の表示:冷凍品を解かして並べたもの。再冷凍は避けて早めに食べる
- 新巻鮭・塩鮭:「甘塩」「中辛」「辛口」で塩加減が大きく違う
冷凍のカニを買うときは、表示の内容量にも目を向けます。冷凍のカニは乾燥を防ぐために表面を氷の膜(グレーズ)で覆っていることがあり、解凍すると見た目より軽くなります。値段を比べるときは、グレーズを除いた正味の重さで比べると割安かどうかがわかります。
12月の旬の魚の保存方法|年末の買い出しに合わせた段取り
12月は買う量が増えるうえに、冷蔵庫も年末の食材でいっぱいになりがちです。魚は「すぐ食べるもの」「冷凍してよいもの」「直前に買うもの」に分けて、保存と買い出しを組み立てると無駄が出ません。
気温の低い12月は、冷蔵庫に入りきらない魚をベランダや玄関に置きたくなります。ただ、ベランダは日が当たると昼間に温度が上がり、玄関も暖房の熱が伝わると十分に冷えないことがあります。玄関で保存できる根菜などとは違い、魚は冷蔵庫と冷凍庫に収まる量を、買い出しの上限と考えます。
冷蔵・冷凍の日数の目安
12月の魚介を、冷蔵と冷凍で保存できる日数の目安にまとめました。パッケージに消費期限の表示があるものは、そちらを優先してください。
| 種類 | 冷蔵(チルド) | 冷凍 | ひと言 |
|---|---|---|---|
| ブリ・サワラの切り身 | 当日〜2日 | 2〜3週間 | 照り焼きのたれや西京味噌に漬けて冷凍してもよい |
| 寒サバ | 当日〜翌日 | 2〜3週間 | 傷みが早いので買った日に下処理する |
| タラの白子 | 当日〜翌日 | おすすめしない | 食感が落ちやすいので早めに食べ切る |
| 新巻鮭・塩鮭の切り身 | 表示の期限内 | 1か月程度 | 1切れずつラップで包んで冷凍する |
| 冷凍ボイルガニ | 解凍後は当日〜翌日 | 表示の期限内 | 解凍したら再冷凍しない |
| カキ(加熱用むき身) | 表示の期限内 | 1か月程度 | 凍ったまま加熱調理に使える |
冷蔵庫はチルド室(0℃前後)に入れると、通常の冷蔵室より鮮度を保てます。切り身を冷凍する前の霜降りや、水気の拭き取り方は11月の記事で手順を紹介しています。12月の魚も同じ方法で下処理できます。
正月用の魚はいつ買う? 冷凍してよいもの・直前に買うもの
冷凍しても味が落ちにくいものは早めに、生で食べるものは直前に、と時期をずらして買うと、価格と鮮度の両方を取りやすくなります。目安の段取りは次のとおりです。
新巻鮭や塩鮭、照り焼き用のブリ、西京漬けにするサワラなど、加熱して食べる魚はこの時期に買って冷凍しておけます。新巻鮭は届いたらすぐに切り分け、1切れずつ包んで冷凍しましょう。
カニや刺身の盛り合わせ、ふぐの鍋セットは、店頭や通販で年末の予約を受け付けていることがあります。受け取り日を大晦日の前日か当日に指定できるかを確かめておくと安心です。
年取り魚に焼くブリや鮭の切り身、煮付け用の魚は、数日なら冷蔵で持ちます。冷凍庫に空きがない場合は、このタイミングで買って冷蔵のまま使い切る方法もあります。
刺身用のさくや生食用のカキは、食べる前日か当日に買います。冷凍すると食感が落ちるため、まとめ買いせず、食べる分だけにしておくのがコツです。
年末の魚は「加熱するものは早めに買って冷凍、生で食べるものは直前に買う」と分けるだけで、値上がりと鮮度落ちの両方を避けやすくなります。冷凍庫の空きも、この順番で考えると無理なく回せます。
12月の旬の魚を使ったおすすめの食べ方
年明けの数日間は、豊洲市場をはじめ卸売市場が休みになるため、店に並ぶ生の魚が少なくなりがちです。正月の魚は年内にそろえた分でまかなうことになるので、刺身のように生で食べるものを先に、照り焼きや漬け焼きのように火を通すものを後に回すと、三が日まで食べつなげます。
12月の魚は、寒さに合わせた鍋と、年末年始の行事に合わせた焼き物・煮物の2方向で考えると献立が決まりやすくなります。それぞれ、この月の魚の持ち味を活かせる食べ方を紹介します。

鍋・しゃぶしゃぶで寒の脂を味わう
寒ブリは、薄切りにして昆布だしにくぐらせるブリしゃぶが向いています。火を通しすぎず表面の色が変わる程度で引き上げると、脂の甘みが残ります。ポン酢に白髪ねぎや大根おろしを添えると、脂の重さがやわらぎます。

マダラは、昆布だしで身と白子を煮るタラちりが定番です。白子は煮えすぎると縮んで食感が損なわれるので、最後に入れてさっと火を通します。身欠きふぐで作るてっちり、カワハギを肝ごと煮る鍋も、12月ならではのごちそうです。カワハギの肝は鍋の汁に溶かすと、汁全体にこくが出ます。
魚の鍋には、春菊や水菜、白菜といった12月が旬の野菜がよく合います。野菜の選び方や、おせち用の野菜の買い置きの段取りは、同じ月の野菜の記事にまとめています。

年取り魚と正月の焼き魚・煮付け
大晦日に年神様を迎えるごちそうとして食べる魚を「年取り魚」といいます。一般に東日本では鮭、西日本ではブリが使われ、新潟県の糸魚川あたりを境に分かれるとされます。どちらを用意するかは、家や地域の習わしに合わせて選べば大丈夫です。
大晦日の夜に年取り魚を囲む「年取り膳」の習わしや、冬至・年越しそばなど12月の行事食の由来は、次の記事で紹介しています。

新巻鮭は、切り身をそのまま焼くのがいちばん手軽です。塩がききすぎていると感じたら、薄い塩水に1〜2時間浸けて塩を抜く「呼び塩」をしてから焼くと食べやすくなります。ブリは照り焼きにすれば、冷めてもおいしく正月の重箱にも詰められます。サワラは西京味噌に2〜3日漬けて焼く西京焼き、アマダイはうろこごと焼く若狭焼きにすると、正月の食卓が華やぎます。
12月の旬の魚に関するよくある質問
- 寒ブリとふつうのブリは何が違うのですか?
-
魚としては同じブリで、冬にとれる大型で脂ののったものを寒ブリと呼びます。産地によっては重さなどの基準を設け、それを満たしたものだけをブランド名で出荷しています。養殖ブリは一年中出回るため、冬らしい天然の寒ブリを選びたいときは、ラベルの「養殖」表示の有無と産地を確かめてください。
- 年取り魚は鮭とブリのどちらを用意すればよいですか?
-
一般には東日本は鮭、西日本はブリとされますが、決まりがあるわけではありません。実家や地域の習わしに合わせるのがいちばん自然です。どちらも縁起のよい魚とされているので、家族の好みで選んだり、両方を少しずつ用意したりしてもかまいません。
- 寒サバでしめさばを作るときに気をつけることは?
-
サバにはアニサキスという寄生虫がいることがあり、酢でしめても死滅しません。厚生労働省は、冷凍なら−20℃で24時間以上、加熱なら70℃以上(または60℃で1分)を予防の目安にしています。家庭用の冷凍庫は温度が上がりやすいため、生食用として売られている鮮魚を使い、目で見て確認して取り除くことも合わせて行いましょう。
- 冷凍のズワイガニはどうやって解凍すればよいですか?
-
ボイル品は、冷蔵室で半日から1日かけてゆっくり解凍すると、身がパサつきにくくなります。表面の氷の膜(グレーズ)は、軽く流水で洗い流してから冷蔵室に入れましょう。常温や電子レンジで急いで解凍すると、うまみを含んだ水分が流れ出てしまいます。生のカット品は、凍ったまま鍋や焼きガニに使えるものもあるので、商品の表示に従ってください。
- タラの白子はどう下処理すればよいですか?
-
塩を軽くふってやさしくもみ、ぬめりを流水で洗い流します。筋や血管が気になる部分はキッチンばさみで切り取り、食べやすい大きさに切り分けましょう。鍋に使うならそのまま、ポン酢で食べるなら熱湯にさっとくぐらせて冷水にとると、臭みが抜けて表面が締まります。
- 12月と1月で旬の魚は変わりますか?
-
寒ブリやマダラ、寒サバ、マガキのように、12月から2月にかけて旬が続く魚は1月もおいしく食べられます。一方で、ズワイガニのメスのように12月で漁期が終わるものもあります。年末の値上がりが落ち着く1月は、同じ冬の魚を手頃に買いやすい時期です。
まとめ|12月は「寒」の魚と年取り魚で年末の食卓を整える
12月は冬の魚が本番を迎え、売り場にもっとも多くの冬の魚介が並ぶ月です。寒ブリ・寒サバ・寒サワラの「寒」の名がつく3種、マダラ・トラフグ・カワハギ・アマダイという鍋とごちそうの白身、新巻鮭・ズワイガニ・マガキといった年末年始の魚介がそろいます。
選ぶときは、ブリやサバは天然か養殖かと血合いの色を、フグ・カキ・カニは処理済みかどうか、生食用か加熱用か、ボイルか生かという表示を見ます。正月用の魚は、加熱するものを早めに買って冷凍し、刺身は直前に買うと、価格と鮮度の両方を取りやすくなります。
上旬から中旬は寒の魚を鍋や焼き魚で日々の献立に、下旬は年取り魚と正月の魚を段取りよく。この2段構えで、12月の魚を無理なく味わい尽くしてください。
